グループウェアとは何か、基本機能の紹介やおすすめ製品の比較一覧

グループウェアとは何か、基本機能の紹介やおすすめ製品の比較一覧

グループウェアは、予定・連絡・文書・申請といった社内の情報共有をひとつの画面にまとめるクラウドサービスです。総務省の調査では、クラウド利用企業の73.2%がファイル保管・データ共有に、61.3%が社内情報共有・ポータルに使っています。選定でつまずきやすいのは機能の数よりも、課金単位と標準搭載の範囲です。本記事では基本機能をわかりやすく整理し、メリットとデメリット、代表的な7製品の比較一覧、選定の5つの軸を順に確認します。

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グループウェアとは何か?

グループウェアとは何か?

グループウェアとは、社内の予定・連絡・文書・申請をひとつの基盤で共有し、組織内の情報伝達を効率化するソフトウェアです。

以前は自社サーバーに導入するパッケージ製品が主流でしたが、現在はブラウザから利用できるクラウド型が中心になっています。スケジュール、掲示板、ファイル共有、ワークフローといった複数の機能が最初から組み合わさっているため、部署ごとに別々のサービスを契約する必要がなくなります。例えば異動があった場合、権限の付け替えを1画面で行えば、予定表も文書も掲示板の閲覧範囲も同時に切り替わります。

グループウェアの主な機能

グループウェアの主な機能

グループウェアの中身は、大きく5つの機能に整理できます。

製品によって呼び名や画面構成は変わりますが、標準で搭載されている機能の組み合わせはおおむね共通しています。自社に必要な機能がどれで、どれが使われないままになりそうかを先に見当づけておくと、プラン選びの判断が速くなります。

  • ・スケジュール管理
  • ・社内ポータル・掲示板
  • ・ファイル共有・文書管理
  • ・ビジネスチャット・社内SNS
  • ・ワークフロー(申請・承認)

図表1 グループウェアの5つの基本機能

スケジュール管理

個人と組織の予定を同じ画面で見られるようにする機能です。会議室や社用車といった設備の予約もあわせて管理でき、空いている時間帯を検索して候補日を提示できます。日程調整のメールを往復させる手間が減ります。

社内ポータル・掲示板

全社向けの通知や部署ごとのお知らせを1か所に掲載する機能です。誰がいつ閲覧したかを記録できる製品も多く、重要な連絡が届いたかどうかを送り手側から確認できます。掲示のたびに一斉メールを送る運用から切り替えられます。

ファイル共有・文書管理

規程や見積書などの文書を、版数と閲覧権限を保ったまま共有する機能です。更新履歴が残るため、どれが最新版かを確認する手間がなくなります。個人のパソコンやメール添付に分散していた文書を1か所へ集約できます。

ビジネスチャット・社内SNS

短い連絡や相談をメールより速く往復させるための機能です。案件や部署ごとにグループをつくり、経緯を後から追える形で会話を残せます。件名や宛名を書かずに済むぶん、現場からの報告や質問が上がりやすくなります。

ワークフロー(申請・承認)

稟議や休暇申請の経路をあらかじめ定義し、承認をシステム上で完結させる機能です。いま誰のところで止まっているかが一覧で見えるため、承認待ちの滞留に気づけます。紙の回覧と押印を前提にした手順を置き換えられます。

グループウェア導入のメリット

グループウェア導入のメリット

グループウェアの効果は、情報が1か所に集まることで生まれる時間の節約に集約されます。探す時間、待つ時間、確認する時間がそれぞれ短くなり、その積み重ねが月あたりの工数として表れます。現場が実感しやすい順に5つ挙げます。

図表2 グループウェア導入で変わる社内の情報の流れ

情報共有の属人化を防げる

やりとりの経緯が全員の見える場所に残るため、担当者が不在でも状況を確認できます。個人のメールボックスや手元のメモに情報が留まっていると、退職のたびに引き継ぎ資料をつくり直すことになります。掲示板とチャットに履歴が残っていれば、後任は過去のやりとりをさかのぼって経緯を把握できます。複数人が交代で担当する業務ほど効果が出ます。

日程調整にかかる時間が減る

空き時間の検索と設備予約が同じ画面でできるため、会議設定の往復がなくなります。参加者が5名を超えると、候補日を出して調整するだけで数十分かかることも珍しくありません。予定表が全員分そろっていれば、空いている枠を選んで招集するだけで済みます。会議室や社用車の二重予約も、同じ画面で押さえることで起きにくくなります。

申請・承認のリードタムが短くなる

承認経路が定義されているため、申請から決裁までの待ち時間が短くなります。紙の回覧では、承認者が出張中というだけで数日止まります。ワークフローであれば外出先のスマートフォンからでも承認でき、滞留している案件も一覧で把握できます。申請書の書式が固定されるため、記入漏れによる差し戻しも減ります。

複数拠点やテレワークでも同じ情報を見られる

拠点や勤務場所が分かれていても、全員が同じ最新情報を参照できます。支店ごとに独自の共有フォルダを運用していると、本部の通知が現場まで届いたかどうかを確認できません。クラウド型であればブラウザさえあればよく、拠点ごとにサーバーを置く必要もなくなります。在宅勤務と出社が混在する体制でも、情報の格差が生じにくくなります。

ツールの乱立と契約コストを整理できる

複数の単機能サービスを1本にまとめられるため、契約と管理の手間が減ります。予定表、ファイル共有、チャットをそれぞれ別のサービスで契約していると、料金の把握もアカウント棚卸しも別々に行うことになります。1つの契約に集約すれば、退職者のアカウント停止も1画面で完了し、停止漏れによる情報漏えいのリスクを下げられます。

グループウェア導入の際のデメリットは

グループウェア導入の際のデメリットは

導入前に見ておきたい注意点は、コスト・セキュリティ・定着の3つです。

まず費用面では、多くの製品が1ユーザーあたりの月額課金を採用しています。正社員だけで試算して稟議を通したあと、パート・アルバイトにも配ることになり総額が想定を超える例があります。セキュリティ面では、社外から接続できるようになるぶん、接続元の制限と多要素認証の設定が必要です。定着面では、機能が多い製品ほど使われない画面が生まれ、メールと紙に戻ってしまう例が見られます。悪意なくそうなりますので、導入時に使う機能を絞っておくことが対策になります。

価格帯と機能の組み合わせをもう少し広く見比べておきたい場合は、グループウェアのおすすめ24製品の比較で、候補の幅を確認しておいてください。

グループウェアの代表的な製品比較一覧

グループウェアの代表的な製品比較一覧

代表的な7製品を、解決したい課題タイプと向いている企業規模で並べます。

順位を付けたランキングよりも、自社の課題タイプから絞り込むほうが選定は早く進みます。法人単位の定額制を採る製品もあるため、自社の人数を当てはめて総額に換算したうえで比べてください。

製品名提供元解決したい課題タイプ向いている企業規模参考料金/初期費用公式サイト
Knowledge Suiteブルーテック株式会社営業情報と社内共有を1つにまとめたい人数の増減が多い中堅企業月額55,000円〜(法人単位・ID無制限、税別)/初期費用なしhttps://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/
Garoonサイボウズ株式会社部門が多く決裁経路が複雑300名以上の中堅・大規模企業月額900円/ユーザー(最低10ユーザー)/初期費用0円https://garoon.cybozu.co.jp/
サイボウズ Officeサイボウズ株式会社まず社内の情報共有を整えたい5〜300名程度の中小企業月額500円/ユーザー(スタンダード、税抜)/初期費用0円https://office.cybozu.co.jp/
desknet’s NEO株式会社ネオジャパン多くの機能を標準搭載で使いたい中小〜中堅企業月額600円/ユーザー(ライト、税抜、5ユーザー〜)https://www.desknets.com/
J-MOTTOグループウェアリスモン・ビジネス・ポータル株式会社予算を抑えて最低限の基盤を整えたい小規模企業・少人数の拠点月額220円(税込)〜https://www.j-motto.co.jp/
Google Workspaceグーグル・クラウド・ジャパン合同会社文書の共同編集を日常的に行いたい規模を問わず月額800円/ユーザー(Business Starter、年間プラン)https://workspace.google.com/intl/ja/
Microsoft 365日本マイクロソフト株式会社OfficeファイルとWindows環境で統一したい規模を問わず月額1,049円/ユーザー(Business Basic、年払い)https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/business

※料金・公式サイトURLは、Knowledge Suiteとサイボウズ Officeが2026年9月2日時点、その他5製品が2026年8月31日時点で各社の公式料金ページを確認した内容です。税別・税込の表記は各社の記載に従っています。プラン構成は改定されるため、公開前に最新情報をご確認ください。

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

SFA・CRM・グループウェア・名刺管理をひとつにまとめた、ID数無制限の国産クラウドサービスです。

人数の増減が多い組織に向いています。法人単位の定額制のため、全員に配っても月額が変わりません。データ容量と最大レコード数はプランごとに決まっており、蓄積量の見込みを先に確認する必要があります。

  • 提供元:ブルーテック株式会社
  • 料金:SFAスタンダード 月額55,000円、プロフェッショナル 月額85,000円、エンタープライズ 月額155,000円(税別)
  • 無料プラン:なし
  • 公式サイト:https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/

Garoon(ガルーン)

中堅・大規模組織向けに設計された、サイボウズのクラウド型グループウェアです。

部門数が多く、決裁経路が複雑な組織に向いています。組織図に沿った権限設定と、部署をまたぐ稟議の経路を細かく組めます。小規模なチームには設定項目が多く、導入時の設計に時間がかかります。

  • 提供元:サイボウズ株式会社
  • 料金:月額900円/ユーザー(年額10,800円)、最低10ユーザー、初期費用0円
  • 無料プラン:なし(30日間のお試しあり)
  • 公式サイト:https://garoon.cybozu.co.jp/

サイボウズ Office

中小企業向けに機能を絞り込んだ、サイボウズのクラウド型グループウェアです。

300名程度までの組織に向いています。2つのコースの違いはカスタムアプリ機能の有無だけで、そのほかの機能に差はありません。1ユーザー単位で増減でき、小さく始めて広げる進め方がとりやすい設計です。

  • 提供元:サイボウズ株式会社
  • 料金:スタンダード 月額500円/ユーザー、プレミアム 月額800円/ユーザー(税抜、5ユーザーから)、初期費用0円
  • 無料プラン:なし
  • 公式サイト:https://office.cybozu.co.jp/

desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)

スケジュールから設備予約まで、多くの機能を標準搭載したネオジャパンのグループウェアです。

使う機能をあらかじめ広げておきたい組織に向いています。プランによってワークフローやチャットの利用可否が変わるため、必要な機能がどのプランに含まれるかを先に確認してください。

  • 提供元:株式会社ネオジャパン
  • 料金:ライト 月額600円、スタンダード 月額800円、プレミアム 月額1,000円、チャットプラス 月額760円(いずれも1ユーザーあたり、税抜、5ユーザーから)
  • 無料プラン:なし(30日間のお試しあり)
  • 公式サイト:https://www.desknets.com/

J-MOTTOグループウェア

会員向けサービスとして低価格で提供されている、クラウド型のグループウェアです。

予算を抑えて最低限の情報共有基盤を整えたい小規模組織に向いています。利用にあたっては会員登録が前提となるため、見積は必要なオプションを含めた総額で比べてください。機能の構成はグループウェアとして一般的な範囲をおさえており、まず紙とメールの運用から抜け出したい段階に合います。

  • 提供元:リスモン・ビジネス・ポータル株式会社
  • 料金:月額220円(税込)から
  • 無料プラン:なし
  • 公式サイト:https://www.j-motto.co.jp/

Google Workspace(グーグル ワークスペース)

GmailやGoogleドライブ、Googleカレンダーを業務用にまとめて使えるGoogleのクラウドサービスです。

文書の共同編集を日常的に行う組織に向いています。同じ資料を複数人で同時に編集でき、版の管理も自動です。稟議や回覧のワークフローは標準では持たないため、別のアプリを組み合わせることになります。

  • 提供元:グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
  • 料金:Business Starter 月額800円、Standard 月額1,600円、Plus 月額2,500円(いずれも1ユーザーあたり、年間プラン)
  • 無料プラン:なし(14日間の無料トライアルあり)
  • 公式サイト:https://workspace.google.com/intl/ja/

Microsoft 365(マイクロソフト サンロクゴ)

Word・Excel・OutlookとTeamsを組み合わせて利用できる、マイクロソフトのクラウドサービスです。

OfficeファイルとWindows環境で運用している組織に向いています。既存の文書資産をそのまま扱えます。掲示板や回覧に相当する仕組みはSharePointの設定で用意することになり、導入時に工数がかかります。

  • 提供元:日本マイクロソフト株式会社
  • 料金:Business Basic 月額1,049円、Business Standard 月額2,098円(いずれも1ユーザーあたり、年払い)
  • 無料プラン:なし
  • 公式サイト:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/business

グループウェアを選定する際のポイントは

グループウェアを選定する際のポイントは

選定は、次の5つの軸を上から順に当てはめると絞り込めます。どれも自社の人数構成と運用体制から決まる項目で、機能一覧を並べて比べるだけでは判断がつきません。1つずつ自社の条件を当てはめながら読み進めてください。

図表3 グループウェア選定の5つの軸

全社に配ったときの月額総額で比べる

最初に確認するのは、全社に配ったときの月額総額です。1ユーザーあたりの単価は、その総額を出すための材料として見ます。人数課金の製品は、正社員だけの試算と、パート・アルバイトを含めた実際の配布人数とで金額が大きく変わります。法人単位の定額制であれば、人数が増えても月額は変わりません。自社の在籍人数と、今後3年の増減見込みを当てはめて比較してください。

必要な機能が標準搭載かオプションかを確認する

同じ月額に見えても、含まれる機能の範囲は製品ごとに異なります。ワークフロー、外部システムとの連携、シングルサインオンなどが別料金になっていると、見積の総額は後から膨らみます。検討中のプランに何が含まれるかを機能一覧で照合し、追加費用が必要な項目を洗い出しておいてください。初期費用と最低利用期間もあわせて確認する対象です。

現場が迷わず使える画面かどうかを試す

導入後に使われるかどうかは、画面のわかりやすさでほぼ決まります。機能が多い製品ほど設定項目も増え、日常的に使う社員にとっては迷う場面が増えます。無料のお試し期間を使い、情報システム担当だけでなく、実際に毎日使う部署のメンバーに触ってもらってください。予定登録と掲示板の閲覧を数分で行えるかどうかが目安になります。

社外アクセスの制御と退職時の停止を確認する

社外から接続できる前提で、制御の仕組みを確認しておく必要があります。接続元のIPアドレス制限、端末の制限、多要素認証が標準で使えるか、オプション扱いかを見てください。退職や異動が発生したときに、アカウントの停止と権限の付け替えを1画面で完了できるかも重要です。停止の手続きが機能ごとに分かれていると、対応漏れが起こりやすくなります。

既存のチャットや基幹システムと連携できるかを見る

すでに使っているシステムとつながるかどうかで、二重入力の量が決まります。会計や販売管理のシステムと連携できれば、申請内容を転記する作業をなくせます。APIが公開されているか、連携が標準機能かオプションかを確認してください。

従業員数が数十名までの規模で候補を絞りたい場合は、中小企業向けグループウェアの選び方が判断の起点になります。

現場と事務所で使い方が分かれる業種であれば、建設業向けグループウェア14製品の比較で、業種特有の要件がどう反映されているかも確認できます。

特定の機能だけを使用したい場合

特定の機能だけを使用したい場合

必要な機能が1つに絞られているなら、その機能だけを備えた単機能のサービスを選ぶほうが合理的です。

社内の連絡が滞っていることが課題であれば、ビジネスチャットの専用ツールで足ります。スケジュール管理だけならカレンダーサービス、文書共有だけならオンラインストレージという選び方も同様です。使わない機能を含んだ契約より月額を抑えられ、定着もしやすくなります。チャットに絞る場合は、ビジネスチャットの比較表(https://www.bluetec.co.jp/discus/column/business-chat-comparison-table/)で主要製品の料金と機能の範囲を確認してください。

ビジネスチャットなら『DiSCUS』がおすすめ

ビジネスチャットなら『DiSCUS』がおすすめ

DiSCUSは、国内のデータセンターで運用される、シンプルでセキュアな国産のビジネスチャットです。

社内の連絡と情報共有だけを切り出して整えたい組織に向いています。IPアドレス制限、端末制限、多要素認証を標準で搭載し、オンプレミスでの運用にも対応します。人数が多いほどID単価が下がるため、全員配布でも総額を抑えられます。最低利用は30IDからのため、数名規模のチームなら無料プランのあるツールのほうが合理的です。

  • 提供元:ブルーテック株式会社
  • 料金:スタンダード 月額390円/ID、エンタープライズ 月額290円/ID(1,000ID以上)
  • 無料プラン:なし(最大30ID・1〜2か月の無料トライアルあり)
  • 公式サイト:https://www.bluetec.co.jp/discus/

画面の使い勝手は、実際に触って確かめるのが最も確実です。

▶ DiSCUSの無料トライアルを申し込む https://www.bluetec.co.jp/discus/form/trial.html

まとめ

まとめ

グループウェアは、予定・掲示・文書・チャット・申請の5機能を1つの基盤にまとめるサービスです。

選定は、全社に配ったときの月額総額、必要な機能が標準搭載かオプションか、現場が迷わず使える画面か、社外アクセスの制御と退職時の停止、既存システムとの連携という5つの軸で判断してください。この順に当てはめると、機能一覧の比較だけでは見えない総額と運用負荷の差が浮かび上がります。必要な機能が1つに絞られている場合は、単機能のサービスを選ぶほうが月額を抑えられ、定着もしやすくなります。

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【執筆者】

執筆者:松岡 禄大朗

松岡 禄大朗

ブルーテック株式会社・デマンドジェネレーション部所属。
前職のWEB広告代理店で広告運用やアクセス解析を担当。
WEBマーケティング知識を活かして、現在はコンテンツマーケティングに携わり数多くの記事を執筆。

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