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金融DXの推進事例12選!2026年におけるDX化の課題と解決策まで徹底解説

金融DXの推進事例12選!2026年におけるDX化の課題と解決策まで徹底解説

金融業界では、生成AIやクラウド技術の進展を背景に、DXが新たな段階に入っています。従来の業務デジタル化にとどまらず、業務効率化や顧客接点の高度化、新たな金融サービスの創出まで含めた取り組みが広がっています。

一方で、既存システムの複雑化やセキュリティ、ガバナンス対応など、推進にあたっての課題も少なくありません。そのため、ツール導入ありきではなく、自社の課題や方針に沿って優先順位を整理しながら進めることが重要です。

本記事では、2026年時点の最新動向を踏まえ、金融DXの課題と解決策・推進事例・導入メリットをわかりやすく解説します。金融機関や関連事業者でDX推進を担う担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

2026年の金融DXとは?

2026年の金融DXとは?

金融DXは、単なるデジタル化ではなく、ビジネスモデルや顧客体験そのものを変革する取り組みです。2026年は、生成AIやクラウド基盤の進展を背景に、業務効率化だけでなく、顧客対応の高度化や新たなサービス創出まで活用が広がっています。ここからは、その特徴と方向性を解説します。   

生成AIとクラウドで進む高度なパーソナライズの実現

2026年の金融DXを象徴するキーワードは「個客対応の深化」です。

生成AIとクラウド基盤を組み合わせることで、膨大な顧客データをリアルタイムで分析し、一人ひとりに最適化された金融サービスを提供することが可能になっています。

画一的な商品提案から脱却し、顧客の行動・資産状況・ライフステージに合わせた「先読みするサービス」の提供が、先進的な金融機関では標準化されつつあります。               

データ活用を軸にした企業文化改革が競争力の鍵

金融DXでは、技術導入だけでなく、組織全体にデータドリブンな思考を定着させることが重要です。

そのため近年は、データサイエンティストの内製化やリスキリング、全部門でのデータ活用推進に取り組む金融機関が増えています。

データから価値を生み出す企業文化を育てられるかどうかが、DXの成否を分けるポイントです。大手行に加え、地方銀行でも人材育成とデータ基盤整備を経営戦略の中核に据える動きが広がっています。

金融DXの課題と解決策

金融DXの課題と解決策

金融DXを推進するうえでは、業界特有の構造的な課題が複数存在します。ここでは代表的な5つの課題と、その具体的な解決策を解説します。

セキュリティリスクの増大

DXの進展に伴い、サイバー攻撃や情報漏えい、不正アクセスなどのリスクは年々高まっています。とくに金融機関は、個人情報や資産情報を大量に扱うため、セキュリティインシデントの影響が大きくなりやすい業界です。

さらに、クラウド活用やリモートワークの拡大により、従来の境界防御型セキュリティだけでは対応しにくい場面も増えています。

そこで重要になるのが、ゼロトラストの導入です。ゼロトラストとは、すべてのアクセスを信頼しない前提で、その都度認証・検証を行う考え方を指します。多要素認証やエンドポイント管理、通信の暗号化を組み合わせることで、リスクを抑えやすくなります。

デジタル×金融の両軸に精通した人材不足

金融DXを推進するには、金融業務の知識とデータサイエンス、AIやシステム設計などのデジタルスキルをあわせ持つ人材が必要です。

しかし、こうした人材は市場全体で不足しており、外部採用だけで確保するのは簡単ではありません。とくに地方銀行や中小規模の金融機関では、専門人材の確保が大きなハードルになっています。

解決策としては、外部採用と並行して既存人材のリスキリングを進めることが重要です。金融業務経験者に対する再教育や、データ分析ツールの活用研修、DX専門職へのキャリアパス整備を通じて、内製人材を育成する取り組みが有効です。

老朽化した基幹システム(レガシーシステム)の刷新

多くの金融機関では、長年使い続けてきた基幹システムがDX推進の足かせになっています。老朽化したレガシーシステムはAPI連携が難しく、新たなデジタルサービスとの統合や柔軟なデータ活用を妨げやすいためです。

ただし、全面刷新にはコストやリスク、期間の面で大きな負担がかかるため、簡単には進められません。解決策としては、APIを活用した段階的なモダナイゼーションが有効です。

既存システムを活かしながら、新機能やクラウドサービスと順次連携させることで、負担を抑えつつDXを進めやすくなります。

顧客体験(CX)の向上と信頼の両立

金融サービスでは、利便性の高いデジタル体験を提供するだけでなく、セキュリティやプライバシーへの安心感もあわせて確保することが欠かせません。

なかでも、シニア層など非デジタルネイティブ層への対応や、オンラインとオフラインをまたいだシームレスな顧客体験の設計は、多くの金融機関にとって難しい課題です。

解決策としては、顧客データを活用したパーソナライズ設計と、チャットボットやアプリ、対面窓口を連携させるオムニチャネル戦略が有効です。利便性と信頼を両立したCXを整えることで、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。

複雑な規制・コンプライアンス対応

金融業界では、AML・KYC・GDPR・個人情報保護法など、国内外の多様な規制への対応が欠かせません。もともと法規制や監督が厳しい業界であるうえ、制度改正も多いため対応コストや工数が膨らみやすく、DX推進の妨げになるケースもあります。

こうした課題への対応策として注目されているのが、RegTech(レグテック)の活用です。RegTechとは、規制対応やコンプライアンス業務をITやAIによって効率化・高度化する考え方や仕組みのことを指します。

たとえば、自動モニタリングやレポーティングを導入すれば、担当者の負担を抑えながら、コンプライアンス体制の強化と業務効率化を両立しやすくなります。

金融DXの推進事例

金融DXの推進事例

ここからは、金融機関の先進事例に加え、業界全体で広がっている代表的な取り組みも交えながら、金融DXの動向を12例紹介します。

りそなホールディングス|生成AI活用と600万DL突破のアプリ展開

りそなホールディングスは、生成AIなどの先端技術活用を進める一方、りそなグループアプリを中心に非対面チャネルの強化を進めています。

アプリは2022年11月に600万ダウンロードを突破し、2025年3月末時点では900万ダウンロードまで拡大しました。

りそなでは、アプリが主要な取引チャネルのひとつに成長しており、デジタル接点の強化が顧客基盤の拡大につながっています。また、AIを活用した銀行業務支援ツールの提供や、生成AIを活用したDX推進にも取り組んでおり、業務効率化と顧客体験向上の両面から金融DXを進めている点が特徴です。

ゆうちょ銀行|データ分析人材の内製化を中期計画の柱に

ゆうちょ銀行は、中期経営計画(2021年度〜2025年度)でDX推進を重点戦略のひとつに位置づけ、デジタル技術を活用した業務改革や生産性向上を進めてきました。

2024年の計画見直しでも、社会のデジタル化や生成AIの浸透を踏まえ、DX推進を引き続き強化分野として位置づけています。

こうした方針のもと、外部人材への依存だけでなく、社内でDXを担う人材の育成にも注力している点が特徴です。

金融業務の知見を持つ人材にデジタルスキルを身につけてもらい、組織全体でデータ活用を進められる体制づくりを進めることで、データドリブンな企業文化の定着を図っています。

とくに、地方銀行や中堅金融機関でも共通課題となりやすい「専門人材の確保」と「内製化」の重要性を示す事例といえるでしょう。

東海東京証券|AIと人材データを組み合わせた営業力強化

東海東京証券は、ブレインパッド、プロファイルズと共同で、AIと人材アセスメントデータを活用した「営業生産性向上Project」を推進しました。

営業担当者の資質や行動データを分析し、顧客満足や業績向上につながる要素を可視化することで、営業組織全体の強化を図っています。分析結果をもとに、ハイパフォーマーに共通する特性や行動を育成施策へ反映している点も特徴です。

AIと人材データを組み合わせ、営業力の底上げと再現性のある人材育成を進めている事例といえます。

百十四銀行|データサイエンティスト育成とアプリによる非対面強化

百十四銀行は、DX戦略のなかでデータ活用人材の育成と非対面チャネルの強化を進めています。独自の認定制度「114マイスター制度」にDX業務分野を設けるなど、行内でDXを担う人材の育成に取り組んでいる点が特徴です。

あわせて、2023年2月にリリースした「114バンキングアプリ」を個人向け非対面チャネルの中核と位置づけ、機能拡充を進めています。

2025年3月末時点で契約者数は10万人を超えており、地方銀行においても人材の内製化とデジタル接点の強化を両立できることを示す事例です。

山口フィナンシャルグループ|データ統合によるレコメンド施策の実現

山口フィナンシャルグループは、グループ内に分散していたデータをクラウド上に統合し、横断的に分析できる基盤を構築しました。顧客属性データと取引データを組み合わせて分析することで、提案精度の向上を図っています。

また、統合データを活用してスマートフォン向けポータルアプリにパーソナライズされたレコメンド機能を追加し、顧客ごとに最適化した商品提案を実現しています。

データ統合を顧客接点の高度化に結びつけた、金融DXの先進事例です。

生成AIを活用したカスタマーセンターの高度化

大手金融機関では、生成AIを活用したカスタマーサポートの高度化が進んでいます。問い合わせへの自動応答や振り分けに加え、オペレーター向けの回答支援や応対内容の要約までAIが担うことで、対応時間の短縮と業務負担の軽減につなげている点が特徴です。

また、営業時間外でも案内しやすくなるため、顧客利便性の向上にも役立ちます。

この取り組みは、生成AIを単なる自動応答ツールとしてではなく、顧客接点の品質向上と現場の生産性向上を両立する手段として活用している点に特徴があります。金融DXにおいても、コンタクトセンターは生成AIの効果を発揮しやすい領域のひとつといえるでしょう。

モバイルバンキングによる非対面チャネルの強化

スマートフォンアプリを活用したモバイルバンキングは、非対面チャネル強化を進めるうえで重要な施策のひとつです。

口座開設や振込、各種申込をオンラインで完結できるようにすることで、顧客利便性を高めながら、業務効率化も図りやすくなります。

第四北越銀行ではWEB口座開設サービスやアプリ機能の拡充が進められており、りそなでもeKYC対応によってオンライン本人確認が可能になっています。

こうした取り組みは、来店困難な顧客への対応、若年層との接点強化、窓口負担の軽減につながる事例といえるでしょう。

ロボアドバイザーによる投資サービスの高度化

AIを活用したロボアドバイザーは、顧客のリスク許容度や資産状況、投資目的に応じて、最適なポートフォリオを提案・運用するサービスです。

これまで富裕層向けに提供されてきた高度な資産運用の考え方を、一般投資家にも比較的低コストで届けやすくなった点が大きな特徴です。

投資初心者でも利用しやすく、金融サービスの裾野を広げる取り組みとして注目されています。

スマートATMを活用した店舗サービスのデジタル化

スマートATMは、現金の入出金だけでなく、各種手続きやローン申込、本人確認などにも対応できる多機能端末です。従来は窓口で行っていた手続きをセルフで完結しやすくなるため、顧客の利便性向上につながります。

金融機関にとっても、店舗業務の効率化や窓口負担の軽減を図りやすい点がメリットです。店舗窓口の役割を見直しながらサービス水準を維持できる手段として、全国の銀行で導入が進んでいます。

店舗のデジタル化を支える取り組みのひとつといえるでしょう。

ブロックチェーンを活用した決済・契約業務の効率化

ブロックチェーン技術は、決済や契約に関する業務を効率化する手段として注目されています。

たとえば、国際送金では手数料の削減や処理の迅速化が期待されており、契約分野ではスマートコントラクトを活用することで、一定条件を満たした際の手続きを自動で実行しやすくなります。

仲介機関を介さずに取引できる仕組みを構築しやすいため、コストを抑えながら透明性を高められる点も特徴です。次世代の金融インフラを支える技術として、活用の幅が広がっています。

ハイパーオートメーションによるバックオフィス業務の自動化

RPAやAI、プロセスマイニングを組み合わせたハイパーオートメーションは、金融機関のバックオフィス業務を効率化する手段として注目されています。

融資審査や書類確認、コンプライアンスチェックなどの定型業務を自動化しやすくなるため、作業時間の短縮や人的ミスの抑制に役立ちます。また、人手に頼っていた業務を見直すことで、業務プロセスの標準化を進めやすくなる点も特徴です。

限られた人員を顧客対応や高度な判断が求められる業務へ振り向けやすくなるため、生産性向上にもつながります。金融DXにおいては、業務効率化と生産性向上を支える代表的な取り組みのひとつといえるでしょう。

ペーパーレス化と電子契約導入による業務効率化

金融機関では、契約書や申請書、報告書などの紙書類を電子データへ移行する取り組みが広がっています。

電子契約サービスを導入すれば、書類の郵送や押印、保管にかかる手間やコストを抑えやすくなります。手続きのスピード向上にもつながるため、顧客対応や社内業務の効率化を進めやすい点もメリットです。

さらに、電子帳簿保存法などの法令対応とあわせて運用を整備することで、コンプライアンス強化と業務効率化を両立しやすくなります。金融DXを進めるうえで、取り組みやすく効果も見えやすい施策のひとつです。

金融DXを推進するメリット

金融DXを推進するメリット

金融DXの推進は、コスト削減だけでなく、収益機会の創出や顧客基盤の拡大にもつながる重要な取り組みです。ここでは、企業が金融DXを進めることで得られる主要な4つのメリットを解説します。

コスト削減と生産性の向上

業務の自動化・ペーパーレス化・システム統合により、定型作業にかかる人件費と運営コストを大幅に削減できます。

従業員はルーティン業務から解放され、顧客折衝・企画・分析など付加価値の高い業務へ集中できるようになります。

意思決定の迅速化とデータ活用力の強化

クラウド活用とデータの一元化により、経営層から現場担当者まで必要な情報をリアルタイムで共有できる環境が整います。

データに基づく迅速な意思決定が可能になり、市場変化や顧客ニーズへの対応スピードが格段に向上します。

新たなビジネスモデルと収益源の創出

AIを活用した投資アドバイス・保険テック・組込金融(エンベデッドファイナンス)など、デジタル技術を活用した新サービスの開発が可能になります。

既存の金融商品にとらわれない新たな収益源を構築することで、競争環境が激化するなかでも持続的な成長が期待できます。

顧客満足度の向上と顧客接点の拡大

24時間365日利用可能なデジタルチャネルの整備や、データ分析に基づくパーソナライズされたサービス提供により、顧客満足度とロイヤリティが向上します。来店困難な顧客層や若年層・非対面志向の顧客を新たに取り込むことができ、顧客基盤の拡大にもつながります。

こうした金融DXを支えるうえで、営業活動の可視化や情報共有の基盤整備も重要です。

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物流DXを進めるうえでは、現場の業務効率化だけでなく、営業活動の管理や強化も重要なテーマになります。その選択肢のひとつが、ブルーテック株式会社が提供するSFA/CRMツール『Knowledge Suite』です。

『Knowledge Suite』は、顧客管理・案件管理・日報管理・スケジュール管理などの機能をクラウド上で一元管理できるサービスです。営業活動の情報を可視化しやすく、進捗管理やマネジメント精度の向上にも役立ちます。新規顧客の開拓や既存顧客へのフォロー体制を強化したい企業にとっても、活用しやすいツールといえるでしょう。

ユーザー数無制限の料金体系も、導入を検討しやすいポイントです。現場のDX推進とあわせて営業力の強化も図りたい場合は、『Knowledge Suite』の活用を検討してみてください。

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まとめ

まとめ

本記事では、物流DXの定義・背景・推進事例8選・メリットを解説しました。

人手不足や2024年問題、EC需要の拡大といった構造的課題を乗り越えるためには、AI・ロボット・クラウドなどのデジタル技術を活用した業務変革が不可欠です。先進企業の事例を参考にしながら、自社の課題に合った物流DXの進め方を検討してみてください。

営業活動の効率化まで視野に入れるなら、『Knowledge Suite』の活用も選択肢のひとつです。

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【執筆者】

執筆者:松岡 禄大朗

松岡 禄大朗

ブルーテック株式会社・デマンドジェネレーション部所属。
前職のWEB広告代理店で広告運用やアクセス解析を担当。
WEBマーケティング知識を活かして、現在はコンテンツマーケティングに携わり数多くの記事を執筆。

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