営業活動の効率化と成果最大化を実現する「営業AIエージェント」は、現代のビジネスシーンにおいて必須のパートナーとなりつつあります。これまでの単純な自動化ツールとは異なり、AIが自律的に判断し、アポイント獲得から商談分析、データ入力までを代行または支援してくれるのが特徴です。
本記事では、営業プロセスのボトルネックを解消する最新のAIエージェントツールを10個紹介します。加えて、導入によって得られる具体的なメリットや自社に合ったツールの選び方、種類の違いについても詳しく解説していきます。人手不足や生産性向上に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
営業活動を支援するAIエージェントとは

営業活動を支援するAIエージェントとは、人が設定した命令を忠実に守るだけでなく、AI自身が状況を認識し、自律的に判断してタスクを実行するシステムのことです。
見込み客への架電やメール送信といった定型業務の代行に加え、商談データを分析して成約の可能性を予測したり、次に取るべきアクションを提案してくれたりします。営業担当の判断を支えながら業務を前に進めてくれるため、優秀な営業アシスタントが一人加わったような存在といえるでしょう。
営業AIエージェントが注目される背景
営業AIエージェントが注目される背景には、深刻な労働人口の減少と、営業現場における「コア業務への集中」という課題があります。営業担当者は、事務作業や移動時間に多くの時間を割かれがちで、本来の商談に使える時間が限られています。
また、アメリカのスタートアップ企業を中心に、生成AIを活用した高度なセールステックが次々と登場していることも要因です。国内でも「デジタル社員」としてAIを導入し、インサイドセールスの効率を劇的に向上させる事例が増えています。
営業向けAIエージェントツールを導入するメリット

営業プロセスにAIエージェントを組み込むことで、組織はどのような恩恵を受けられるのでしょうか。ここでは、導入によって得られる代表的なメリットを3つの観点から解説します。
ノンコア業務の削減と生産性向上
最大のメリットは、営業担当者が抱える膨大なノンコア業務をAIが代行してくれる点です。リスト作成や日程調整、CRM(顧客管理システム)への入力といった作業は、AIエージェントが得意とする領域です。
これらを自動化することで、営業担当者は人間にしかできない「顧客との信頼構築」や「複雑な提案活動」に集中できるようになります。結果として、一人当たりの成果を高めつつ、限られたリソースでも営業活動を回しやすくなります。
営業スキルの標準化と底上げ
AIエージェントは、トップセールスの行動やトーク内容を学習し、そのノウハウを組織全体に展開することも可能です。商談中の会話を解析し、次に取るべき切り返しや対応をリアルタイムで提示する仕組みを備えたツールもあります。これにより、経験の浅い新人営業でも一定のパフォーマンスを発揮できるようになります。
データに基づく意思決定の高度化
AIは人間では処理しきれない膨大なデータを瞬時に分析できます。過去の失注案件や成功事例、市場のトレンドなどを複合的に分析し、「どの顧客に、いつ、どのようなアプローチをすれば受注確度が高まるか」を予測します。
勘や経験に頼るのではなく、客観的なデータに基づいて戦略を立てられるため、無駄なアプローチを減らすことが可能です。こうした精度の高いターゲティングは、営業活動全体の効率向上につながるでしょう。
営業向けAIエージェントツールに搭載されている主な機能

営業向けAIエージェントツールには、フェーズごとに多種多様な機能が搭載されています。これらは単独で機能する場合もあれば、複数の機能が統合されている場合もあります。
主な機能をカテゴリー別に整理しました。
| カテゴリー | 主な機能 | 具体的な内容 |
|---|---|---|
| リード獲得(マーケティング) | ターゲットリスト作成 | Web上の情報を収集し、条件に合う企業リストを自動生成する。 |
| フォーム営業自動化 | 企業の問い合わせフォームに対し、自動で営業メールを送信する。 | |
| インサイドセールス | オートコール(架電) | 自動音声(またはAI音声)で架電し、アポイントの打診を行う。 |
| メール自動生成・配信 | 顧客の状況に合わせて、パーソナライズされたメールを作成・送信する。 | |
| 日程調整代行 | 顧客とのメールやチャットのやり取りから、最適な日程を調整する。 | |
| フィールドセールス(商談) | 商談の録音・文字起こし | 商談内容を自動でテキスト化し、議事録作成の手間を省く。 |
| 感情・トピック解析 | 顧客の声のトーンや話している割合を分析し、興味度を測定する。 | |
| リアルタイム支援 | 商談中に必要な資料や回答例をAIが即座に提示する。 | |
| マネジメント・管理 | SFA/CRM自動入力 | 商談後の活動履歴や顧客情報をシステムに自動で登録する。 |
| 受注予測 | パイプラインの状況を分析し、今期の売上見込みを予測する。 |
営業向けAIエージェントツールの5つの種類

営業活動を支援するAIエージェントは、その役割によっていくつかのタイプに分類されます。
ここでは、代表的な5つの種類を紹介します。
- ・フォーム営業・アプローチ自動化型
- ・オートコール・アポ取り代行型
- ・商談解析・セールスイネーブルメント型
- ・インテントセールス・ターゲティング型
- ・SFA/CRM入力支援・アシスタント型
フォーム営業・アプローチ自動化型
企業のWebサイトにある「問い合わせフォーム」に対し、AIが自動で営業メッセージを送信するタイプです。手作業では時間のかかるフォーム入力を自動化することで、短期間に多くの企業へアプローチできます。主に新規開拓の初期段階で活用され、低コストで接触数を増やせる点が特徴です。
一方で、無差別な送信はスパム扱いされるリスクがあるため、ターゲット設定や文面の工夫が欠かせません。認知拡大を目的とするスタートアップ企業などに向いた手法といえるでしょう。
オートコール・アポ取り代行型
リストに対してAIが電話をかけ、アポイントの獲得を目指すタイプです。録音音声やAIによる合成音声を用いて会話を行い、関心を示した顧客のみをオペレーターに引き継ぐ方式が一般的です。大量の架電をAIが担うことで、テレアポ要員の不足を補い、人は確度の高い顧客対応に集中できます。近年は会話の自然さも向上しており、アポ獲得効率の改善が期待できる手法として注目されています。
商談解析・セールスイネーブルメント型
ZoomやTeamsなどのWeb会議や電話商談を録音・録画し、AIが内容を分析するタイプです。文字起こしに加え、話速や発話の重なり、感情の傾向などを解析し、営業活動の状況を可視化します。ブラックボックスになりがちな商談内容を客観的に把握できるため、営業マネージャーの指導負担を軽減し、新人育成や営業力の底上げにも役立ちます。
インテントセールス・ターゲティング型
インテントセールス・ターゲティング型は、Web上の行動履歴や検索データなどをAIが分析し、関心やニーズが高まりつつある企業を特定するタイプです。競合サービスの検索や、特定の課題に関する情報収集といった「意図」を示すデータを活用します。
関心が顕在化しているタイミングでアプローチできるため、やみくもな営業に比べて、アポイント獲得や商談化の効率を高めやすい点が特徴です。効率的にABMを進めたいBtoB企業にとって、有効なアプローチといえるでしょう。
SFA/CRM入力支援・アシスタント型
営業担当者の代わりに、活動報告や顧客情報の更新をSFA(営業支援システム)に入力してくれるタイプです。メールやカレンダー、商談の音声データなどからAIが必要な情報を抽出し、データベースを自動更新します。「SFAへの入力が面倒で定着しない」「データが古いままで活用できない」といった課題を持つ企業に最適です。事務作業の時間を削減し、正確なデータ蓄積を支援することで、データドリブンな営業体制の基盤を作ります。
営業向けAIエージェントツール10選

ここからは、実際に営業現場で活用されているおすすめのAIエージェントツールを10個紹介します。それぞれの特徴や強みを比較し、自社の課題解決に役立つツールを見つけてください。
Origami(オリガミ)
Origamiは、商談の動画や音声をAIが自動で記録・解析し、SFAへの入力まで行ってくれる営業支援ツールです。商談中にAIがリアルタイムで要約を作成したり、ネクストアクションを抽出したりするため、営業担当者はメモを取る必要がなく、会話に集中できます。特にSFAへの入力負荷削減に強みがあり、商談終了後すぐに正確なデータが共有されます。現場の負担を減らしながら情報の透明性を高めたい企業におすすめです。
公式サイト:https://www.origamiagents.com/
Sales Marker(セールスマーカー)
Sales Markerは、Web上の行動データから企業の興味関心を分析する「インテントセールス」を実現するツールです。AIが「自社サービスに関連するキーワードを検索した企業」を特定し、ニーズが高まったタイミングを通知してくれます。ターゲットリストの作成からアプローチ(フォーム送信や手紙など)までを一気通貫で支援します。
潜在層へのアプローチではなく、購入意欲が高まっている企業を狙いたいBtoB企業にとって、非常に強力な武器となるでしょう。
公式サイト:https://sales-marker.jp/
MiiTel(ミーテル)
MiiTelは、AI搭載のクラウドIP電話(IP-PBX)です。通話内容を自動で録音・文字起こしし、AIが話し方や会話の内容をスコアリングします。沈黙の回数やトークとリスニングの比率といった指標を可視化することで、営業担当者が自ら改善点を把握しやすくなり、セルフコーチングを支援します。インサイドセールスやテレアポ部隊での導入実績が豊富です。
また、成果を上げている担当者の会話データを分析し、チーム内で共有することで、アポイント獲得率や成約率の底上げにもつながります。
公式サイト:https://miitel.com/jp/
GeAIne(ジーン)
GeAIneは、問い合わせフォームへの営業メール送信を自動化するツールです。AIが推奨するアタックリストを自動抽出し、文章のABテストを行いながら、より効果的なアプローチパターンを学習します。手作業では不可能なスピードで大量のアプローチが可能になるため、新規リード獲得の初動にかかる工数を大幅に削減できます。営業リソースが足りないスタートアップや中小企業におすすめです。
公式サイト:https://the.geaine2.jp/
IVRy(アイブリー)
IVRyは、AIを活用した対話型音声自動応答サービスです。電話の応答を自動化し、顧客からの着信に対してAIが自動で応答・振り分けを行うことで、スタッフの負担を軽減し業務効率を高めます。AIによる音声応答は自由なテキストで設定でき、SMS送信や電話転送、顧客管理との連携なども可能です。
これにより、24時間365日対応や顧客体験の向上を図ることができます。さらに、通話データの文字起こし・解析機能により、電話応対の改善点や機会損失の要因を可視化し、改善につなげられます。
公式サイト:https://x.gd/RgYDe
JamRoll(ジャムロール)
JamRollは、ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議を自動録画・解析するAIツールです。商談の内容をすべてテキスト化し、感情分析やキーワード検索を可能にします。SFAとの連携にも対応しており、商談記録の入力作業を自動化できる点も特徴です。「言った言わない」のトラブル防止や、トップセールスの商談共有による教育効果が期待できます。
公式サイト:https://jamroll.poetics-ai.com/
Magic Moment Playbook(マジックモーメントプレイブック)
Magic Moment Playbookは、営業担当者が「次に何をすべきか」をAIが提案してくれるセールスエンゲージメントプラットフォームです。過去の活動データに基づき、最適なタイミングでのメール送信や架電をリコメンドします。属人化しやすい営業プロセスを整理・可視化し、再現性のある形に落とし込むことで、経験に左右されにくい営業体制の構築を支援してくれます。営業オペレーションの効率化と成果の最大化を両立したい組織に適したツールといえるでしょう。
公式サイト:https://www.magicmoment.jp/playbook/
HubSpot Breeze(ハブスポット ブリーズ)
HubSpot Breezeは、CRMプラットフォーム「HubSpot」に搭載されたAI機能です。顧客データの入力補助だけでなく、ブログ記事や営業メールのドラフト作成、顧客企業の調査などをAIエージェントが支援してくれます。CRMと一体化しているため、精度の高い支援が受けられるのが特徴です。
すでにHubSpotを利用している企業であれば、追加の学習コストなしでスムーズにAIを活用できます。
公式サイト:https://www.hubspot.jp/products/artificial-intelligence
Salesforce Agentforce(セールスフォース エージェントフォース)
Salesforce Agentforceは、Salesforceプラットフォーム上で動作する自律型AIエージェントです。単なるチャットボットではなく、顧客からの問い合わせに対して自律的にプランを検索し、回答したり、営業担当者に代わってタスクを実行したりします。世界シェアNo.1のCRMデータをフル活用できる点が最大の強みです。業務フローに合わせてカスタマイズできるため、人数の多い営業組織でも業務のデジタル化を進めやすくなります。
公式サイト:https://www.salesforce.com/jp/agentforce/
Mazrica Sales(マツリカセールス)
Mazrica Sales(旧Senses)は、現場での使いやすさにこだわったSFAツールです。AI機能「Mazrica AI」が搭載されており、過去の類似案件から受注確度を予測したり、リスクのある案件をアラートしたりします。
また、メールやカレンダーと連携して活動履歴を自動で取り込む機能もあり、入力の手間を最小限に抑えます。直感的な操作性とAIによる分析支援のバランスが良く、SFAの定着に課題を持つ企業におすすめです。
公式サイト:https://product-senses.mazrica.com/
営業向けAIエージェントツールの効果を最大化させるポイント

AIエージェントツールは導入するだけで自動的に売上が上がる魔法の杖ではありません。その機能を使いこなし、成果につなげるためにはいくつかの重要なポイントがあります。
解決すべき課題とKPIの明確化
ツール導入前に「どの業務を効率化したいのか」「どの数値を改善したいのか」を明確にすることが不可欠です。「アポ数が足りない」ならオートコールやフォーム自動化、「成約率が低い」なら商談解析、といったように目的に合わせてツールを選定しましょう。
曖昧な目的で導入すると、現場が混乱するだけで終わってしまいます。KPIを設定し、導入後に効果検証ができる体制を整えておくことが成功の第一歩です。
AIと人間の役割分担の最適化
AIは定型業務やデータ分析には強いですが、複雑な感情への配慮やクリエイティブな提案、最終的な信頼関係の構築は人間の方が優れています。すべてをAIに任せるのではなく、役割分担を明確にしましょう。AIが作成したリストや下書きを人間が最終確認してカスタマイズするなど、「AIと人間が協働する」ワークフローを構築することで、質の高い営業活動が可能になります。
データの蓄積とクレンジング
AIエージェントの精度は、学習するデータの質と量に依存します。CRMやSFA内のデータが古かったり、入力漏れが多かったりすると、AIは正しい判断や予測ができません。ツール導入と並行して、データを正しく入力・更新するルールを徹底しましょう。
正確なデータが蓄積されるほどAIは賢くなり、より的確な支援をしてくれるようになります。立案といった、より高度な判断業務に注力することが可能になっています。
営業活動を支えるAIエージェント搭載の次世代名刺管理『Knowledge Suite+』
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AIエージェントを最大限に活用し、営業現場の生産性を劇的に向上させたい企業に最適なのが、『Knowledge Suite+(ナレッジスイートプラス)』です。本製品の最大の特徴は、名刺管理・SFA機能に加え、営業活動を多角的に支援するAIエージェントを搭載している点です。単なる管理ツールではなく、蓄積された正確なデータをもとに複数のAIが最適なアクションを導き出す「攻め」の営業支援を実現します。
- インテリジェントな伴走支援(AI取引先分析)
名刺を取り込むだけで、AIが取引先の企業情報や市場環境を自動分析。「今、アプローチすべきポイント」を示唆し、属人的になりがちな営業判断を標準化します。
- シームレスなデータ連携と学習
高精度OCRでデータ化された正確な顧客情報を、高精度名寄せによってさらにきれいなデータベースを作ります。データの「汚れ」がないため、AIは常に最新かつ正確な情報に基づいて的確なアシストを行います。
- 現場の負担を最小化(AIファイルボックス・チャットAI)
「AIファイルボックス」機能では、社内資料やマニュアルをAIが参照して質問に回答。さらにチャットAIが活動報告のドラフト作成や壁打ちをサポートし、営業担当者が最も価値のある「顧客との対話」に集中できる環境を構築します。
強固なデータ基盤である『Knowledge Suite+』と、そこで働く『AIエージェント』を組み合わせることで、少人数の組織でも最大級のパフォーマンスを引き出すことが可能です。次世代の営業スタイルへの転換を目指すなら、ぜひ導入をご検討ください。
まとめ

本記事では、営業活動を支援するAIエージェントツールの種類やメリット、おすすめのツールを紹介しました。
AIエージェントは、アポ取りやフォーム入力の代行から、商談解析によるコーチングまで、営業プロセスのあらゆる場面で強力なサポーターとなります。まずは自社の営業課題を明確にし、どの部分をAIに任せられるかを検討することから始めましょう。適切なツールを選定し、SFAなどの基盤と組み合わせることで、営業組織の生産性は飛躍的に向上します。
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【執筆者】
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松岡 禄大朗
ブルーテック株式会社・デマンドジェネレーション部所属。
前職のWEB広告代理店で広告運用やアクセス解析を担当。
WEBマーケティング知識を活かして、現在はコンテンツマーケティングに携わり数多くの記事を執筆。







