RPAとは?できること・できないことを解説

最近、ビジネスの効率化や業務の効率向上に興味を持っている方にとって、”RPA”という言葉を耳にすることが増えたかもしれません。
しかし、RPAとは一体どういったもので、どのように活用できるのでしょうか?この記事では、RPAの基本的な概念から、業務自動化に必要なポイント、そして導入までに抑えておくべきポイントなどをざっくりと解説します。RPAの代表的な導入事例も紹介しているので、本記事を読むだけで、RPAの基本情報はすべて理解できるはずです。ぜひご覧ください、
この記事でわかること
・RPAとは、パソコン上の定型的な業務をソフトウェアロボットが人の代わりに自動で処理するツール。 ・人手不足の深刻化や働き方改革の推進により、業務の効率化や人的ミス削減を実現する手段としてRPA注目されている。 ・RPAではデータ入力、請求書発行、受発注管理、メール配信、Web情報収集など、反復的でルール化された作業の自動化が可能。 |
【この記事の内容】
RPAの基本

RPAの基本知識として、概念、混同されがちなAIとの違い、RPA3つの種類をご紹介いたします。
RPAとは何か?
RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、データ入力等のルーティンで行われている業務をロボットによって自動化し、業務効率化を実現できるツールのことです。
ロボットというと工場での作業などを自動化するものというイメージが強いですが、RPAは主にオフィスでのパソコン作業を自動化するものです。
似たようなツールとして、マイクロソフト社のエクセル等で使用されるマクロがあります。
大きな違いとして、マクロはマイクロソフト製品のアプリケーション内で行われる作業を自動化できるもので、RPAは特定のアプリケーションに限らず、パソコン上で行われる定型作業であれば自動化することができます。
RPAとAIの違いとは?
近年業務自動化を大幅に実現する技術として話題の「AI」との違いを説明いたします。
RPA(業務自動化ツール)とAI(人工知能)は、両者とも業務の自動化と効率化に活用できる技術ですが、そのアプローチに大きな違いがあります。RPAは主に定型的、ルーティンベースのタスクを自動化するための技術です。これはルールベースのプログラムやソフトウェアロボットを使用して、人間の行動を模倣し、繰り返し行われる作業を処理します。
一方、AIは機械学習や自然言語処理などの技術を用いて、データを分析し、学習する能力を持ちます。
AIは非定型的なタスクや複雑な意思決定をサポートし、時間とともにパフォーマンスが向上します。
つまり、RPAはあくまでもルールに基づく定型的な作業を自動化するのに対し、AIは定型・非定型に関わらずデータから学び、柔軟に対応する能力が特徴です。
RPAとVBAの違いとは?
RPAは「Microsoft Office製品」だけでなく、PC上で稼働する幅広いソフトウェアで使用可能です。また、プログラミングのスキルがない方でも比較的簡単に自動化が実現できます。
一方で、VBAとは、「Microsoft Office製品」上でのみ使用できるプログラミング言語です。RPAと同様Excel上での定型作業を自動化できます。ユーザーの操作を記憶して実行するマクロやRPAより、VBAはさらに複雑な自動化処理も可能となりますが、プログラミング知識が同時に求められるためハードルは高いと言えるでしょう。
RPAとマクロの違いとは?
RPAとマクロは共にPC作業を自動化しますが、対象範囲が根本的に異なります。マクロがExcelなど特定アプリ内の定型作業を自動化するのに対し、RPAはアプリを横断し、PC上での操作全般を自動化できます。メールを開き、添付ファイルを保存、その内容を基幹システムに入力するといった、人間が行う一連のPC作業をそのまま代行できるのがRPAの強みです。
RPA 3つの種類

RPAには大きく3つの種類があります。
それぞれの種類に、メリット・デメリットがあり、一概にどれが一番良いとは言えません。
そのため、自社の要件を踏まえたうえで最適なRPAを選定することをおすすめいたします。
サーバ型 | デスクトップ型 | クラウド型 | |
利用目的 | 全社での大規模な作業自動化 | 部門・個人の作業自動化 | Webのみの部門・個人の作業自動化 |
特徴 | サーバ上に複数ロボットを配置。システム部門で集中管理して、ロボットの開発、実行、保守を実施。 | PC毎にロボットを配置。個別に、業務担当者であるPC利用者がロボットを管理。 | クラウドサービスとしてロボットを利用。クラウド上にロボットを配置して業務担当者が管理。 |
メリット | ●業務を横断した一括管理ができる ●全社の業務自動化ができる ●ロボットを並行稼動できる | ●担当者レベルで管理できる ●導入が容易 ●効果がすぐに得られる ●初期費用が安価 ●開発や運用が容易 | ●Webブラウザ上の作業自動化が容易 ●運用・保守の手間がかからない ●初期費用が安価 ●導入が容易 |
デメリット | ●費用 (イニシャル/ランニング)が高額 ●導入の難易度が高い ●開発や運用の難易度が高い | ●属人化しやすい ●大規模利用、全社利用に不向き ●ロボット稼働中はPCを利用できない | ●イントラ内のシステムを操作出来ない ●PC内のアプリ、ファイルを操作出来ない ●汎用性が低い |
※ 弊社調べ
RPAが普及している背景

次に、昨今DX(デジタル・トランスフォーメーション)と並んでRPAが普及してきている背景をご説明いたします。
労働人口の減少・人手不足
高齢化が進む日本では労働人口が減少し、企業は必要な人材を確保するのが難しくなっています。この状況に対処するため、RPAを導入する企業が増えています。RPAは定型的な業務を自動化し、限られた人手での効率的な業務運営を可能にします。これにより、人手不足による業務停滞のリスクを軽減し、企業の持続可能性を高める効果が期待されています。
技術の進歩による利便性の向上
現代社会では、国内外を問わず、高度化した技術が業務プロセスを大幅に簡素化し、効率を高めています。近年の技術革新により、RPAはより使いやすく、多様な業務に対応可能になりました。これにより、企業は手間のかかる繰り返し作業から解放され、より重要な業務に集中できるようになります。また、RPAの導入は従来の業務システムと比較しても容易であり、迅速に業務改善の効果を実感できるため、多くの企業がRPAを取り入れています。
事例の増加
初期のRPA導入企業が成功事例を公開することで、他の企業もRPAの潜在的な価値を認識し始めました。これらの事例は、RPAが実際に業務効率化、コスト削減、エラー率の低減など様々なベネフィットをもたらす具体的な証拠となっています。
また、業界や企業規模に関係なく、多様な成功事例が公開されることで、RPAの適用範囲の広さも明らかになりました。小規模なオフィス業務から大規模な製造業のプロセスまで、多くの企業が自社に合った形での導入を検討するようになりました。
さらに、成功事例を通じて、RPA導入のベストプラクティスや注意点が共有され、他の企業がRPAをよりスムーズに、効果的に導入するための道筋が示されるようになりました。こうした情報共有は、RPA技術の理解を深め、導入障壁を低減し、RPAのさらなる普及を促進しています。
働き方改革などによるワークスタイルの変化
「働き方改革などによるワークスタイルの変化」はRPAの普及を促進する重要な要因です。働き方改革の流れの中で、多くの企業が従業員の労働環境の質の向上や生産性の向上を目指しています。RPAは、時間を要する繰り返し作業や定型業務を自動化することで、従業員がより創造的で価値のある仕事に集中できる環境を提供します。これにより、従業員の仕事の満足度が向上し、ワークライフバランスの改善に寄与します。
また、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及したことも、RPAの必要性を高めました。リモート環境では物理的な書類のやり取りが困難で、こうした変化はデジタル化と自動化の推進に一役買いました。RPAは、遠隔地からでも業務プロセスを効率的に管理し、業務の連続性を保つ手段として注目されています。
こうした働き方の多様化と労働環境の変化は、業務の自動化と効率化の必要性を高め、RPAの導入を促進する大きな要因となっているのです。
RPAができること

データ入力・転記
RPAは大量のデータ入力作業やデータ移行作業を自動化できます。例えば、請求書からデータを読み取り会計システムへ入力する、Excelの顧客リストをCRMへ転記するなど、システムを横断したコピー&ペースト作業を自動化することができます。
情報の収集と集約
競合他社の価格やニュースなど、複数のWebサイトを定期的に巡回して情報を収集し、Excelに自動でまとめることが可能。日次や週次の定型レポート作成も自動化し、迅速な意思決定を支援します。
RPAができないこと
ルール化できない非定型業務
RPAは、事前に定義されたルールや手順を正確に繰り返すことは得意ですが、人間のように状況に応じて柔軟に判断したり、新しいアイデアを創造したりすることはできません。「クレーム内容に応じて謝罪文のトーンを変える」「市場のトレンドを読んで新しい戦略を立案する」といった、明確なルールに落とし込めない非定型業務はRPAの守備範囲外です。AIと混同されがちですが、RPA単体では自律的な学習や意思決定は行えず、あくまで人間の指示を忠実に実行する「実行者」としての役割に特化しています。
頻繁なUI変更や統一性のない画面の操作
RPAは操作対象のボタンの位置や名称、色などを記憶して動作します。そのため、Webサイトや社内システムのアップデートでデザインやレイアウト(UI)が変更されると、RPAは目的のボタンを見つけられず、エラーで停止してしまいます。特に、頻繁にリニューアルされるWebサイトからの情報収集や、担当者によって作りが異なるExcelファイルの操作など、画面構成の統一性がない作業の自動化には注意が必要です。ロボットが正しく動き続けるためには、定期的なメンテナンスが不可欠となります。
RPA活用のメリット・デメリット

RPAの基本を押さえたうえで、RPA活用におけるメリット・デメリットを押さえておきましょう。
メリット・デメリットから、RPAにはどのような特徴があり自社でどのように活用できるのを考えましょう。
RPAのメリット
まずはRPAのメリットからご紹介いたします。
作業の効率化と 生産性向上 | RPAは繰り返し行われる定型的な業務を自動化することで、効率を大幅に向上させます。 また、作業の効率化により、生産性向上も期待できるでしょう。 |
精度と 品質の向上 | 人間の作業に伴うミスを削減し、一貫性のある高品質な作業を提供します。 |
コスト削減 | 自動化により人的リソースの削減が可能で、長期的にはコスト削減につながります。 |
従業員の 働き方改善 | 単純作業の自動化により、従業員はより創造的で価値の高い業務に集中できます。 |
人手不足の 改善 | 国内では少子高齢化の影響から労働人口が大幅に減少しています。 RPAを業務で活用することが出来れば、 省力化に繋がるため人手不足への解決策としても有効です。 |
RPAのデメリット
次にRPAのデメリットをご紹介いたします。
初期投資の必要性 | システムの導入や設定には初期投資が必要です。 製品によっては初期費用が数百万円になることもあります。 |
開発者への 依存度の増加 | ロボットの開発・保守を社内の少数の担当者や他社に依存している場合、 ロボットがエラーを起こすことで、最悪の場合、業務が止まってしまう リスクがあります。 |
柔軟性の限界 | RPAはルールベースの作業に適していますが、 複雑な非定型作業には対応しにくい場合があります。 |
継続的な メンテナンスと更新 | 業務プロセスや関連システムの変更に対応するため、 定期的なメンテナンスと更新が必要です。 |
以上のようにRPAは業務効率化に大きなメリットをもたらしますが、その導入と運用にはデメリットが存在するのも事実です。そのため、継続的な管理が必要であることはもちろん、導入前にしっかりと運用フェーズまでを想定したうえで、て業務効率化の実現を目指しましょう。
RPA検討・導入・活用のポイントを理解する

RPA導入の成功は検討、導入、活用というフェーズにおいて大切なポイントを押さえられているかどうかにかかっています。この章では、RPAの検討、導入、活用時における重要なポイントを掘り下げていきます。
RPA検討時のポイント①定型業務を探す
RPA検討時に最も重要なポイントの一つは、自動化に適した定型業務を見極めることです。この過程では、以下のコツや方法を活用することが有効です。
- 業務の棚卸し
まず、企業内の全ての業務をリストアップします。
これには、小規模なタスクから大規模なプロジェクトまで、すべての作業を含めることが重要です。 - 繰り返し性の評価
各業務がどの程度頻繁に繰り返されるかを評価します。
高頻度で繰り返される業務ほど、RPAによる自動化のメリットが大きくなります。 - 時間消費の分析
各業務にどれだけの時間が費やされているかを分析します。
時間が多く消費される業務は、自動化による時間節約の効果が顕著に現れます。 - エラー発生率の調査
人的ミスが頻発する業務は、RPAによる自動化でエラーを削減できる可能性があります。 - 関連部門との協議
他の部門と協力し、業務プロセス全体を見渡すことで、自動化の影響を広範に評価できます。 - 優先順位の設定
自動化による影響が大きい業務から優先して導入計画を立てます。
ROI(投資対効果)を考慮して、最も効果的な業務を選定します。 - パイロットプロジェクトの実施
小規模ながら代表的な業務でRPAを試験的に導入し、その効果と課題を評価します。
これらのステップを踏むことで、RPA導入に最適な業務を効率的に特定し、導入の成功率を高めることができます。自動化の候補となる業務を正確に把握することが、RPA導入の第一歩となります。
RPA検討時のポイント②~機能だけでなくサポート内容も検討する~
RPA導入に際して、そのツールの機能性だけでなく、サポート内容も重要な検討ポイントです。
技術的な性能が高くても、適切なサポートが提供されなければ、RPAの導入は成功しにくくなります。
まず、RPAツールの導入と運用には、しばしば専門的な知識が必要です。
特に、初めてRPAを導入する企業では、内部にその専門知識を持つスタッフが不足していることが多いです。そのため、ベンダーからの十分なトレーニングや技術サポートが提供されることは、スムーズな導入と効果的な運用に不可欠です。
加えて、RPA導入後も、継続的なメンテナンスやシステムアップデート、トラブルシューティングのサポートが必要です。ビジネス環境や業務プロセスの変化に合わせて、RPAを柔軟に調整し、最適化するためには、専門的なサポートが重要となります。また、RPAの導入は単なるツールの設置に留まらず、ビジネスプロセスの再設計や組織文化の変化を伴うことが多いです。このような変化を管理し、従業員の受け入れを促進するためには、ベンダーからの戦略的なアドバイスやサポートが役立ちます。
結論として、RPAツールの機能性は基本ですが、それと同等にサポートの質も重要です。
サポート内容を慎重に検討し、全体的な導入戦略の一環として考えることが、RPA導入の成功への鍵となります。
RPA検討時のポイント③~自社に合うツールを探す~
RPAツールの選定にあたり、市場シェアやブランドの知名度に惑わされることなく、自社のニーズや要件に基づいて選ぶことが推奨されます。最も人気のあるツールや大手ブランドの製品が全ての企業に最適とは限りません。自社の業務内容、プロセスの複雑さ、スタッフの技術的なスキルレベルなど、要件に合致するツールを選択することが、RPA導入の成功には不可欠です。
例えば、小規模な企業やスタートアップでは、シンプルで使いやすいツールが適している場合があります。また、特定の業界に特化した機能を提供するツールは、その業界内の企業にとって特に有益です。一方で、大企業では、より高度な統合機能やカスタマイズのオプションを持つツールが必要になることがあります。
さらに、自社の既存のITインフラとの互換性も重要です。既存のシステムやアプリケーションとの統合が容易なツールを選ぶことで、導入と運用の効率性が大幅に向上します。また、従業員のRPAに関する知識やスキルレベルも考慮し、十分なトレーニングやサポートを提供するベンダーを選ぶことが重要です。
結論として、RPAツール選定は、自社の独自の要件に合わせて行う必要があります。最も人気のあるツールや最大の市場シェアを誇るブランドが常に最良の選択肢とは限らず、自社の具体的なニーズに応じた適切なツールを選定することが、RPA導入の成功への鍵となります。
RPA検討時のポイント④~導入時のポイント~
RPAツールを自社業務に導入する際、その成功にはいくつかの重要なポイントと注意点があります。適切な計画と実装戦略が、RPAの効果を最大化する鍵となります。
導入のポイント
- 詳細なニーズ分析
自社の業務プロセスを詳細に分析し、どの業務が自動化に適しているかを特定します。
特に、時間がかかりエラーが発生しやすい定型作業を優先すると良いでしょう。 - 適切なツール選定
自社のニーズに最適なRPAツールを選ぶことが重要です。
予算、使用容易性、カスタマイズの柔軟性、既存システムとの互換性などを考慮します。 - 段階的な導入
最初は小規模なプロジェクトから始め、徐々に導入範囲を広げることが望ましい。
これにより、リスクを最小限に抑えつつ、組織内での学習と適応が可能です。 - 継続的な評価と改善
RPAの導入後も、定期的なパフォーマンス評価を行い、改善の余地がないかを検討します。
業務プロセスや市場環境の変化に応じて、RPA戦略を調整することが必要です。 - 経営層のサポート確保
RPA導入の成功には、経営層からのサポートが不可欠です。
プロジェクトの意義と期待される成果を経営層に明確に伝え、その支持を得ることが大切です。
導入時の注意点

- 従業員のトレーニングと関与
RPAツールの効果的な使用には、従業員の適切なトレーニングが不可欠です。また、変化に対する抵抗を減らすためにも、従業員を導入プロセスに積極的に関与させることが重要です。 - 過度な期待の回避
RPAは多くの業務を効率化できますが、全ての問題を解決する万能の解決策ではありません。
実際の効果と限界を理解し、現実的な期待を持つことが重要です。
これらのポイントと注意点を踏まえ、計画的かつ段階的にRPAを導入することで、そのメリットを最大限に享受することができます。
RPA導入の成功事例

では実際にRPA導入をした企業が、どのような施策を実施し、どのような課題を解決したのか、業者別にご紹介します。
事例①:金融業(銀行)
課題
金融機関のコンプライアンス部門では、重大なリスクにつながる事務業務が大量に発生していました。具体的には、さまざまなデータベースや記録にアクセスして、証跡を残さなければならない業務においては、複数回のシステムログインや、データの移動といった手順を経なければならず、多量の単純作業をしつつ、誤入力などのリスクを抱えなくてはいけませんでした。
施策と効果
これらのシステムログインやデータ転記といった作業をすべてRPAによって自動化し、誤入力や情報漏れといったリスクを回避しながら効率化を図り、コンプライアンス部門の業務時間の6〜7割の業務削減に成功しました。これにより専門業務に集中できる社員の割合が増え、業務全体の生産性を向上させることができています。
事例②:製造業(産業用機械メーカー)
課題
社内に非効率な業務が複数存在していた。具体的には、勤怠管理業務において、総務担当者が勤怠の打刻漏れをチェックし、漏れている社員には個別で注意喚起メールを送付するなどがあり、担当者の残業時間がかさんでいた。ほかにも顧客に納期を回答する業務でも、これまでは基幹システムから納期回答に関するデータを抽出し、納期回答書に転記し、取引先にファックス送信するなど、非効率な業務を抱えていた。
施策と効果
RPAを活用することで勤怠管理システムから条件に該当するデータを抜き出して、該当する社員にメール送信するプロセスまで、全ての自動化に成功。納期回答の業務についても、基幹システムから納期データを自動抽出し、納期回答書を作成。それをPDFファイル形式に自動変換し、営業担当者にメール送信するプロセスを自動化。その後は営業担当者が作成されたPDFをメールで送付するだけの業務になり、迅速な顧客対応と業務削減を実現させた。
事例③:サービス業(小売・ECサイト)
課題
ECサイト上での在庫状況の更新などの作業を担当者が手作業で行い、それらの業務が完全に属人化しており、担当者が不在の場合に業務が滞る課題を抱えていた。特に、システムの連携や一括処理が手作業に依存しており、社内リソースが足りず年に数十万円の外注費がかかっていた。
施策と効果
RPAにより、ECサイトでの在庫状況の更新を完全自動化。業務時間外でもECサイトの在庫状況が常にリアルタイムで更新されるようになったことで、既に在庫切れになっている商品への注文削減に成功。加えて、生産手配書の印刷業務や売上管理ファイルの作成、Googleアナリティクスのデータ抽出とレポート作成などさまざまな業務の自動化に成功した。
まとめ|自社に合ったツールとサポートを提供するベンダー選定が重要

ここまで見てきた通り、RPAの基本は定型業務を自動化して、業務効率化による様々なメリットを得られるツールであるということです。一括りにRPAと言っても、様々な種類のツールが存在しベンダーからのサポートも様々です。そのため、本コラムに挙げたようなポイントを1つずつ押さえていくことで自社に最適なRPAツールとベンダー選びを成功させましょう。
さて、RPAツールの選定において、操作性やサポート体制、コストパフォーマンスは重要な要素です。ブル―テック株式会社が提供する『おじどうさん』は、これらの点で優れた特徴を持っています。
『おじどうさん』のおすすめポイントは以下の3つです。
3つのポイント
これらの特徴により、『おじどうさん』は初めてRPAを導入する企業から既存のRPA環境を見直したい企業まで、幅広いニーズに対応できるツールとしておすすめできます。もしツール選びにお悩みなら、ぜひ『おじどうさん』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。