中央株式会社 中央株式会社
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中央株式会社様は、荷主企業ごとに最適な物流を組み立てることを強みとする発送代行・物流会社です。その強みは裏を返せば、事務作業のやり方をお客様ごとに変えなければならないということでもあり、共通の型で効率化することができませんでした。現在は『おじどうさん』のシナリオが20を超え、日々稼働しています。導入の経緯と、チャットツールを使った運用の工夫について、齊藤社長、岩下取締役、そして実際にシナリオを構築・運用されている佐藤様にお話をうかがいました。

導入目的

  • ・7営業所を横断して事務を担う「事務連携支援室」の定型業務を自動化する。

課題

  • ・お客様ごとに使うシステムも手順も違うため、事務作業を共通の型にまとめて効率化することができなかった。
  • ・一つのミスが後工程すべてに波及するため、担当者に「間違えられない」という心理的な負荷が常にかかっていた。

導入効果

  • ・お客様ごと・業務ごとにシナリオを作り込み、20を超えるシナリオが稼働。標準化できなかった事務作業をそのまま自動化した。
  • ・人によって作業時間が変わるような、慣れが必要だった業務が平準化された。

運用方法

  • ・シナリオはRPA専用のパソコン1台にまとめ、1日のなかで順番に実行している。
  • ・シナリオがエラーで止まると、チャットツール(Discord)の案件別チャンネルに、担当者宛のメンション付きで通知が届く。通知には止まった場所と、そこから何をしてほしいかまで書かれている。
  • ・シナリオが動いているパソコンの画面を、Discordのビデオ通話で常時配信。担当者が離れた事務所にいても、稼働状況をその場で確認できる。

10年来の検討テーマだったRPA
「これならいける」と思えた展示会での出会い

どのような経緯でRPAの導入を検討し始めたのでしょうか?
齊藤様 効率化は当然ながら、弊社にとっても大きな課題です。その解決手段の一つとしてRPAがある、という認識は、それこそ5年、10年前から持っていました。実際に検討を進めたこともあるのですが、当時のツールは操作画面が全部英語で、これを事務のメンバーが毎日使うのは難しいだろうと。そこで止まってしまいました。

そこから数年、技術も進歩していろいろなものが出てきました。RPAにこだわっていたわけでも、RPAしかないと思っていたわけでもありません。ただ、選択肢の一つとしてRPAがあるという認識は、ずっと消えずに残っていた。それを岩下なり佐藤なりが心のどこかに留めて、アンテナを立てた状態で情報を集めてくれていたんですね。その結果として岩下が展示会でサービスを見つけて、「こういうものならいけるんじゃなかろうか、進めてみたいのですがいいですかね」と上げてくれた、という流れです。
岩下様 その展示会は、何か情報を持ち帰ろうと会場を回っていたときのことでした。ブルーテックさんのブースが目に留まって、話を聞いてみて驚いたのが、RPAはもうこんなに安く始められるのか、と。しかも、そんなに難しくなさそうだと感じたんですね。

先ほども言ったように、うちの会社は社長も含めて過去に何度かRPA化にチャレンジしていて、そのたびに見送ってきた経緯があったので。長く途切れていた検討が、この出会いで一気に動き出した感覚でした。
以前の検討では、どういった点がハードルになっていたのでしょうか。
岩下様 一つは人です。専任者を必ずつけないと作れないだろう、と。もう一つは金額で、ハードルが高すぎると「ちょっとやってみよう」という気になれないんですね。その点は、話を聞いて「これならチャレンジできる、失敗してもそこまで痛手は負わずに済む」と思えました。

加えて、プログラミングをしなくても作れる仕組みでないと、そもそも我々では操作できません。そこは外せない条件でした。

決め手は「毎日、止まらずに動くこと」

『おじどうさん』を選んだ決め手は何でしょうか。
岩下様 実は、最初に導入したのはブルーテック社が提供していた別のRPAツールでした。ただ、そのツールは弊社の業務と少し相性が合わないところがありました。それで佐藤も含めて、ブルーテックの担当の方に「これで困っているのだけれど、どうしたらいいか」といろいろ相談しているうちに、「それなら『おじどうさん』というものがあります」と教えていただいた。それで切り替えた、という経緯です。
佐藤様 弊社の業務は、お客様ごとに異なるシステムに入っていき検索条件の設定やデータ取得などを行うので、Webブラウザ上での操作が必須です。しかし以前のツールは、そのブラウザ操作と少し相性が悪かったんです。画面の画像を目印にして動く仕組みなので、表示のタイミングで位置がずれると読めなくなってしまう。直したと思ったらまた駄目になって、シナリオの修正に何時間かけたんだろう、という状態でした。

毎日決まった時間に動かすものですから、頻繁に止まってしまうと、結局その日は人がやることになります。それでは、何のために自動化したのか分からなくなっちゃいますよね。

その点『おじどうさん』は、ブラウザ上でも安定して動いてくれます。目印がそこにあるのに見つけられない、ということがない。毎日きちんと動いてくれるので、非常に助かっています。

お客様ごとに違う事務作業
だからシナリオも、お客様の数だけある

事務連携支援室では、どのような業務を担っているのでしょうか。
岩下様 事務連携支援室は、7つある営業所を横断して事務業務を担う、センターのような機能を持った部署です。所属は4名で、各営業所でそれぞれ発生している事務のうち、集約できるものをここで引き受けています。
佐藤様 分かりやすい業務例を一つ出すと、お客様のシステムに入って出荷指示があるかを確認し、データを抜き出して、加工が必要であれば行い、基幹システムへ取り込む、といった業務があります。書き出すとこれだけなのですが、実際は入り口も手順も、お客様ごとに全部違うんです。使っているシステムが違えば、ログインの仕方も、抽出するときの検索条件も、出てくるデータの形も違います。入っていく先も、荷主様の基幹システムだったり、通販のShopifyだったり、配送会社や郵便局のサイトだったりと、本当にさまざまです。ですから「出荷指示の確認」という同じ名前の業務でも、お客様が10社いらっしゃれば10通りあるんですよね。
岩下様 弊社は、お客様に合わせて物流を組み立てることを強みにしています。裏を返せば、事務のやり方も統一できないということなんです。
佐藤様 ですのでシナリオも、お客様ごと、業務ごとに作ります。共通の型を1つ作れば全部回る、という作り方はできません。今は毎日動くものが20本、月に1回のものが6本で、合わせて26のシナリオが動いています。
具体的には、どのような業務でシナリオが動いているのでしょうか。
佐藤様 先ほど紹介した、出荷指示の確認業務ですね。毎日決まった時間にお客さまのシステムにログインし、検索条件を設定して当日の指示があるか確認する。指示があればデータをダウンロードして指定の場所に保存し、必要に応じて加工したうえで基幹システムに取り込んで報告する。指示がなければそのままログアウトし、「指示なし」と報告する。状況に応じた分岐も組み込んだシナリオです。

発送代行という業務の性質上、出荷指示の有無は必ず確認しなければなりません。指示がない日であっても先方から連絡が来るわけではないので、こちらから見に行くしかないんです。手作業だと、時間をかけて確認したのに結果は「なし」という徒労感が残る。その工数は丸ごと無駄になりますが、かといって確認を省くわけにはいきません。今はその確認作業を『おじどうさん』に任せられるようになったので大変助かっています。

もう一つ大きいのが、実績の報告です。お預かりしている商品が、その日に何点入荷して何点出荷されたのかを、お客さまへご報告する業務ですね。これも報告の中身や渡し方がお客さまごとに違うので、シナリオも一社ずつ別に作っています。あるお客さまの例ですと、まず基幹システムで当日の数を確認し、配送会社のサイトの送り状枚数と照合する。次にお客さまへの報告用、システム取込用、確認用と3種類のデータを作り、その数字がすべて一致しているかを確かめます。そこまで合っていれば、お客さまのシステムに当日の在庫データを取り込んで、結果をスクリーンショットで撮ってチャットに送る。ここまでで完了です。数字が合わなければ、無理に進めずそこで止めて報告し、続きは人が引き取っています。

運用のコツは、チャットツールとの連携
止まった場所と次の一手が、離れていても分かる

運用していくうえでの工夫やコツがあれば教えてください。
佐藤様 前提として、シナリオを動かすパソコンは1台をRPA専用にしていて、そこで日次と月次のシナリオを順番に走らせています。ですので、そのパソコンの様子をどう共有するかが工夫のしどころでした。

そこで大きかったのは、チャットツールとの連携ですね。Discordを使っているのですが、案件ごとにチャンネルを分けておいて、エラーが起きるとメンション付きで該当のチャンネルにメッセージが届くようにしています。チャンネルが分かれている分、どこで何が起きたのかが一目で分かります。

通知には、「今どこで止まっているか」だけでなく「次に何をしてほしいか」まで載せるようにしています。例えば、「最初からシナリオを実行しなおしてほしい」と伝われば、私がいなくても他の人が対応できますから。手の打ちようがない場所で止まったときは、「ここまでは終わっているので、続きから手作業でお願いします」と知らせるようにしています。

もう一つが、シナリオが動いている画面そのものを、Discordのビデオ通話でずっと配信していることです。専用のパソコンなので、映しっぱなしにしても支障がありません。私は事務所を行き来していることが多く、席にいないことが多いんです。それでも「向こうで止まりましたよ」と連絡が来たときに、Discordを見れば「ああ、あそこか」とすぐ分かる。離れた場所からでも状況を見て判断できます。

そして、最後にシナリオの実行スケジュールの共有です。週に1回、月曜の朝9時に、その週の実行予定を自動でお知らせしてもらっています。週によって動くシナリオは変わりますから、これを見れば次にどのシナリオが始まるかが、誰にでも分かるようになりました。
チャットツールとここまで連携されている例は、あまり拝見しません。
岩下様 Discord自体は、『おじどうさん』が入る前からもともと社内で使っていたんです。営業所をまたいで仕事をする以上、拠点間をつなぐツールが必要でしたから。あるものをうまく使っている、という感じですね。
佐藤様 メールに投げても他のメールに埋もれてしまいますし、後から確認しづらいんですよね。チャットなら、何が動いているのかを一元的に見られますし、グループや権限の設定もしやすいので。ただ、個人情報だけは扱わないように気をつけています。

評価しているのは、毎日淡々と動き続けることと、何度でも相談できるサポート

実際に使ってみて、『おじどうさん』を評価されているポイントはどこでしょうか。
佐藤様 単純だけれど、集中力を使う作業をやってくれることですね。数字を「ここ、ここ、ここ」と目で追って照合していくような作業は、始めたらその間ずっと集中し続けなければなりません。そういうものを毎日、淡々とこなしてくれます。

機能面で言うと、UIが分かりやすいですね。あとは実行時刻の制御も助かっています。以前のツールは、時間が来ると前のシナリオが動いていても、突然次のシナリオを始めてしまうんです。『おじどうさん』はスケジュールを入れておくと順番待ちをしてくれる。4時に実行予定のシナリオでも、前のシナリオが遅れて4時5分までかかっていれば、シナリオの稼働が終わるのを待って4時5分から動き出してくれるんです。
サポートについてのご意見もお聞かせください。
佐藤様 導入から1か月ほどはとくに手厚く見ていただいて、いろいろと教わりました。おかげで今は、よほど困ったこと以外は自分で解決できるようになっています。

たとえば、シナリオがエラーで止まると、ブラウザやExcelが開いたまま画面に残ってしまって、次の処理が進まなくなるんです。それを防ぐために、エラー時の処理へ「開いていたら閉じる」という手順をあらかじめ組み込んでおくといい、と教えていただきました。自分では思いつかないやり方でしたね。

知識のない我々にも分かるように教えてくださいますし、「こういうやり方もあるよ」と何度もアイデアをいただきました。
岩下様 複雑な業務の自動化について、弊社から何度も相談をさせていただきました。そのたびに熱心に対応いただいたので、自動化を諦めずに済みましたね。

「間違えられない」重圧からの解放と、事務の平準化

導入してみて、社内にはどのような変化がありましたか。
齊藤様 3人の中で一番分かっていないのが私ですが、正直、ものすごく劇的な変化ではないと思います。「月に何百時間減りました」というレベルではない。ただ、弊社の事務のオペレーションは、ほぼ毎日同じことを繰り返します。しかもそのなかで間違いがあると、その後に影響が出るんです。たとえば現場が作業するためのリストを出す仕事がありますが、ここを間違えると、後に続く作業すべてが狂ってしまう。間違えられないというプレッシャーもありますし、実際にミスが出てしまえば「最優先でこれを直して」という指示が飛んで、そこに対応せざるを得なくなる。そういう心理的な負荷が解消されたことで、より集中しなければならないことに自分の集中力を使えているのではないでしょうか。
佐藤様 弊社の事務仕事は、慣れているかどうかで、同じ作業でも2倍くらい時間が変わってしまうんです。毎日やっている担当者と、たまにしかやらない私とでは、それくらい差が出る。慣れていないと、マニュアルを見ながら「この検索条件はどこに入れるんだったかな」「あ、これは別のページだ」と、いちいち手が止まってしまいますから。そこを『おじどうさん』に任せてしまえば、誰が担当しても同じ手順で、同じ時間で終わります。
岩下様 作業が平準化されて、そのぶん時間も短くなるということですね。それに、前工程の引き継ぎがほとんどいらなくなる、ということでもあります。
佐藤様 うちの現場は突発的な出来事がすごく多いんです。作業に集中していても「あれ頼む」「これ対応して」と手が止まり、何をどこまでやっていたか飛んでしまう。30分集中して一気に片付けたい業務なのに、必ず割り込みが入る。その負担をツールに代わってもらえるなら、本当に助かるじゃないですか。人間の集中力には限界がありますからね。

RPAの定着実感は現場の声に表れていて、たまにエラーで手作業に戻らざるを得なくなると、みんな口を揃えて「苦痛だ」と言うんです。便利さに慣れた分、昔に戻るのはつらいですよね(笑)。

空いた時間で「今までできなかったこと」に挑む

今後、さらに自動化を広げていきたい領域や、将来的な展望を教えてください。
岩下様 当初の目標は、もう果たせたと思っています。事務連携支援室内の業務を効率化・自動化しようというもので、昨年ごろには達成できたと確信しています。

ただ、7つある営業所それぞれの事務効率は、まだ上げられていないところもあります。各営業所で苦労しながらやっているところがあって、それをRPAにつなぎきれていない。そこも視野に入れながら、自動化したほうがいいものは自動化していきたいですね。

もう少し具体的に言うと、業務領域の拡大です。事務処理にかかっていた時間が減った分で、これまで手が回らなかった仕事や、お断りせざるを得なかった仕事をお受けできるようになる。そうなっていけるといいなと思います。
佐藤様 広げていくには、シナリオを扱える人を増やしたいですね。作るだけでなく、止まったときに中身を読んで直せる人が必要なので。今は私1人に頼っている状態で、正直、休みづらいところもあります。適性もあるので無理に押しつけたくはないです。
岩下様 特別に高度なものを作っているわけではないので、ある程度まとまった時間を取って集中できる環境さえあれば、できる人は出てくるのではないかと思います。
齊藤様 会社としての目線でいえば、負荷がかかる仕事が減ること自体は、もちろんいいことです。ただ、そこをゴールにしてしまうと、もったいないとも思っていて。今まさに岩下が言ったように、空いた時間で何をするのか。そこまで描けて、初めてRPAを導入した意味が出てくるのだと思います。

私がこの先に期待してることは、大きく3つあります。まず社内のメンバーに対して。作業の負荷が減り、間違えられないという気持ちの負担も減れば、もっと前向きに仕事に向かえるようになる。次にお客様に対して。今までよりも正確に、多く、早く、業務をお受けできるようになる。そしてこの2つができて初めて、会社として次に手を伸ばせるようになります。時間の面でも、人手の面でも、技術の面でも、これまでできなかったことに新しく挑戦できる。そこまでいって、ようやく弊社の価値が上がったと言えるのだと思います。

現場が生んでくれた時間を、お客様への価値にどう変えていくか。そこを考えるのが、経営を預かる私の課題だと思っています。

「ダメならやめよう」で始めていい まずは1つ、目の前の負荷がかかる業務から

『おじどうさん』の先輩ユーザーとして、現在導入を検討されている皆様にアドバイスやおすすめのメッセージをお願いします。
岩下様 いきなり全部の業務を自動化しようとするのは難しいと思います。ですので導入前に、「ここの部分だけは楽にしたいよね」という業務を1つ決めておいて、その業務を自動化することを最初の目標にしてみる。それがいいのではないでしょうか。目標がはっきりしていれば進めやすいですし、始めるハードルも下がります。

我々もそうでした。まず1つの業務を軽くしてみる。それで実際に楽になると「やったね」と手応えがありますから、じゃあ次はこれをやってみようか、と進んでいけると思います。
佐藤様 毎日毎日同じことをやらなければならないと思うと、非常に気が重いんです。そういう作業がなくなったときに何をするかを、あらかじめ用意しておくといいと思います。空いた時間で電話対応に集中できるね、とか。

仕事ばかりしていると、同僚とのコミュニケーションも取れなくなってきますし、怖い顔にもなってきます(笑)。そういうものを手放して、突発的な「お届け先の変更をお願いします」といった依頼にすぐ対応して現場に渡せれば、現場の効率も良くなります。

そうやって手が空くと、次のシナリオを作る時間も生まれてくるんです。1つ作れば1つ楽になって、その分また次を作れる。いい循環になっていきます。
齊藤様 まずは小さく始めるのがいいのだと思います。おじどうさんも含めて、RPAは以前ほど高いものではなくなっていますから、会社として気軽に試せるコスト感になってきている。まず1つの部署で始めてみて、いけそうなら社内に広げていけばいい。

私の立場で言うと、「RPAを本格導入して、100%そちらに移行する」と決めて導入した訳ではありません。まずはどこまでできるかを見て、「ダメだったらやめようか」くらいの感覚でした。結果的に、十分効率化できるね、社内に横展開できそうだね、となったので今も使わせていただいています。

ですので、失敗覚悟でやってみてもいいのではないでしょうか。当然、人間は楽になれば嬉しいので、「いいね」と自然に広まっていくと思います。「ダメならやめよう」くらいの感覚でやってみると、案外できることが多いのではないでしょうか。
本日はありがとうございました。
齊藤様・岩下様・佐藤様 ありがとうございました。

中央株式会社|導入事例

※掲載内容は取材当時のものです。(2026年7月時点)

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