RPAをマーケティングに活用するには?事例や2つのメリットを紹介

RPAをマーケティングに活用するには?事例や2つのメリットを紹介

マーケティング部門の担当者や中小企業のIT担当者にとって、限られた人員で日々の業務効率を上げることは大きな課題ではないでしょうか。

近年、このような課題を解決する手段として注目されているのが「RPA(アールピーエー)」です。RPAとはRobotic Process Automationの略称で、人間がパソコン上で行っていた繰り返し作業をソフトウェアロボットが代行する仕組みのことです。データ入力やファイルの自動保存といった、定型的な処理を得意とするため、限られたマーケットでの競争優位を保ちたい中小企業にとって有効なツールとなりつつあります。

本記事では、RPAの基本からマーケティング業務への活用方法、実際の導入事例やメリットまでをわかりやすく解説していきます。自社のマーケティング課題に「自動化」という視点を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

マーケティング業務の課題とは

マーケティングというと華やかなイメージがある一方、実際には市場情報・ターゲット分析・広告効果の測定データなど、膨大なデータを扱う業務でもあります。それらのデータを収集・集計してレポートを作成する作業はマーケティングに欠かせません。

しかし、近年のビッグデータ時代では取り扱うデータ量が年々増加しており、それに伴う定型作業も増えています。特に中小企業では、データ分析に専任のスタッフを割けないケースも多く、マーケター自身が手作業でデータ処理やレポート作成を行っているのが実情です。

たとえば、自社のマーケットシェアを把握するための月次レポートひとつ取っても、複数のデータソースを突き合わせて数値を整理・集計する必要があり、多くの時間と労力を要します。こうした業務が積み重なることで、本来注力すべき戦略立案や施策検討に割く時間が削られてしまうのです。

RPAがマーケティング業界で注目されている背景

前述のような課題を背景に、マーケティング分野でも業務の自動化ニーズが高まっています。RPAを導入すれば、データ収集やレポート作成といった単純作業を効率化でき、マーケターが本来注力すべき業務に集中しやすくなります。

また、IT人材が不足している中でもRPAが人手不足を補い、業務の質やスピードを保つことが可能です。実際、2019年のGartner社の調査では、企業の約47.5%がRPAを導入していると報告されています。さらに、キャノンマーケティングジャパンのような大手企業でもRPAを活用し、業務の正確性や生産性の向上を実現しています。

こうした流れから、中小企業にとってもRPAは現実的な選択肢として注目されるようになってきました。なお、RPAの概要や各部門での活用例について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考になります。

RPAを導入する2つのメリット

マーケティング部門でRPAを導入するメリットには、業務効率の向上や人材不足の補完など様々なものがあります。では、マーケティング業務にRPAを取り入れると具体的にどのような利点が得られるのでしょうか。

ここでは代表的なメリットを2つ紹介します。

単純作業から解放され、戦略立案に集中できる

RPA導入により、今までデータ収集などに割いていた時間を戦略立案や売上拡大策の検討に充てれば、生産性は大きく向上します。実際、単純作業から解放されたマーケターが本来業務に時間を使えるようになり、成果が上がったという報告もあります。

また、繰り返しの事務作業を自動化すればヒューマンエラーの防止にもなり、社員のモチベーション向上にもつながるでしょう。このように、RPAはマーケターが本来注力すべきクリエイティブな業務に時間を振り向ける手助けとなり、結果的に部門全体の生産性を大きく底上げする効果があります。

人材不足を補いデジタルマーケティングに対応

近年、IT技術の進展によりデジタルマーケティング領域が拡大しています。

しかしその分野に対応できるデジタル人材は慢性的に不足しており、マーケター自身が単純作業を抱えたままデータ収集・分析を続ければ、業務のクオリティ低下や慢性的な人材不足を招く恐れがあります。そこでRPAを活用して不足する人手をテクノロジーで補えば、限られた人数でも膨大なデータ処理を回せるようになります。

実際、デジタルマーケティング業務でRPAを導入することで、人材不足をカバーしつつ業務の質を向上できると報告されています。人手が足りず対応しきれない作業を自動化できれば、マーケティング部門全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。

マーケティングのおけるRPAの活用事例3選

次に、マーケティング業務で実際にRPAが活用されている事例を3つ紹介します。具体例を知ることで、自社の課題に近いケースがないかイメージする参考になるでしょう。各事例を通じて、RPA導入による具体的な効果をぜひイメージしてみてください。

資料請求対応業務でのRPA活用例

あるIT系企業では、Webフォーム経由で届く資料請求情報を、営業支援ツール(CRM)へ手作業で転記していました。この作業は件数が増えるほど大きな負担となり、入力ミスも発生しやすい状況でした。

そこで、無料で利用できるRPAツールを活用し、フォームから取得した顧客データをCRMに自動で転記するロボットを導入。名前・会社名・連絡先などの基本情報を自動整形し、既存データとの重複もチェックして登録する仕様にしました。

その結果、1件あたり約7分かかっていた作業時間が2分に短縮され、作業負荷が3分の1に減少しました。入力ミスもなくなり、担当者はより本質的なマーケティング施策に時間を使えるようになったのです。

セミナー運営業務でのRPA活用例

あるITコンサル企業では、各種SNSに掲載したイベント情報から、参加者データを手作業で回収し、自社の顧客管理ツールに入力していました。

しかし、イベントごとに媒体が異なり、参加者情報の集約が煩雑になっていたのです。この課題に対して、国産RPAツールを導入し、SNSからイベント参加者情報を自動取得・整理・登録するロボットを構築。参加者の名前やメールアドレスを定期的に取得し、CRMへ正確に反映する仕組みを整えました。

RPA導入後は、複数イベントを横断しても手作業が不要になり、作業時間の大幅な削減に成功。運営精度も向上し、セミナー全体のマーケティング活動が効率化されました。

販売管理業務でのRPA活用例

小売業を展開するある生活協同組合では、各店舗の売上データ集計や、週替わり特売品の登録作業などに多くの時間を割いていました。データ入力ミスや登録漏れも発生しており、業務の属人化も課題となっていたのです。

そこで業務部門主導でRPAを導入し、売上データの集計や特売品の登録処理など、複数業務をロボット化しました。RPAが毎日正確に処理を行うことで、業務の標準化と品質向上が同時に進みました。

結果として、年間約1,300時間の業務時間を削減することに成功。現場スタッフは空いた時間を店舗支援や販売戦略に充てられるようになり、現場の満足度や生産性の向上にもつながっています。ると、年間約4,700時間の業務時間削減が見込まれています。

RPAを導入するなら『おじどうさん』

ここまで、マーケティング業務におけるRPAのメリットや活用事例について解説してきました。業務の自動化を成功させるには、自社の現場でも無理なく使えるRPAツールが欠かせません。

そこでおすすめしたいのが、ブルーテック株式会社が提供するRPAサービス『おじどうさん』です。『おじどうさん』は、導入前の煩雑な準備がほとんど不要で、誰でもすぐに使い始められる手軽さが特長です。プログラミングの知識がなくても、直感的な操作でロボットの作成・実行が可能なため、これまでITツールの導入にハードルを感じていた企業でも、安心して活用できます。

さらに、導入支援や社内勉強会などのサポートも全て無償で提供されており、サポート体制の充実度も大きな魅力です。セキュリティ対策もしっかりと整備されているので、中小企業でも安心して導入・運用できるツールといえるでしょう。

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まとめ

マーケティング業務にRPAを導入すれば、時間のかかる定型作業を自動化でき、ヒューマンエラーを抑えながら生産性を高めることが可能です。

さらに、Web広告やSNSの動向など、変化の激しい情報を自動で収集・整理できるため、デジタル市場(digital market)にも迅速に対応できる体制が整います。限られた人員でも効率よくデータを処理できるようになれば、マーケターは戦略立案やクリエイティブ業務により多くの時間を割けます。

自社のマーケティング課題にRPAをどう生かすか、この機会に前向きに検討してみてください。

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