「使って良かったビジネスチャット」導入事例から見るチャットの効果

「使って良かったビジネスチャット」導入事例から見るチャットの効果

「ビジネスチャットの導入を検討しているが、本当に効果があるのか疑問」
「実際の導入事例から導入後のイメージをつけたい」

ビジネスチャットを導入する際には、コミュニケーションの効率化などを目的とする企業が多いです。

しかし、本当に目的達成ができるのかと不安を感じることもあるでしょう。

本記事では、実際のビジネスチャット導入事例をまとめ、そこから見えてきたビジネスチャットのメリットを紹介します。

導入するかの判断材料としてご活用いただければ幸いです。

ビジネスチャットの導入事例

ビジネスチャットを導入し、業務に良い影響が出た成功事例をご紹介します。

 

  1. ①公益財団法人 東京都医療保健協会 練馬総合病院
  2. ②株式会社ファイアーキッズ
  3. ③コクヨ株式会社
  4. ④一般財団法人 日本救護救急財団
  5. ⑤神戸メリケンパークオリエンタルホテル
  6. ⑥株式会社ラデックス
  7. ⑦箱根水道パートナーズ株式会社

 

導入事例①公益財団法人 東京都医療保健協会 練馬総合病院

練馬総合病院は、PHSに取って代わるセキュリティが強固なコミュニケーション手段としてビジネスチャットツールを導入しました。

医師が手術や外来診療をしている時には、PHSでの連絡が難しいのが課題でした。

そこでビジネスチャットツールを導入し、テキストベースでの連絡を可能にすることで、コミュニケーションコストの削減に成功。

また、電子カルテなどの既存システムとAPI連携することで、システムの更新や通知もビジネスチャットから確認できるようになりました。

コミュニケーションと業務の確認場所が1つにまとまったことで、業務全体の効率も改善しました。

患者の個人情報を扱う電子カルテとの連携は、院内のみがアクセスできるオンプレミス型のビジネスチャットツールだからこそ実現できたことです。

高いセキュリティ環境を求める場合には、オンプレミス型の利用を検討すると良いでしょう。

>練馬区総合病院の事例を詳しく見てみる

ビジネスチャットツールのセキュリティについては、以下の記事も併せて参考にしていただけると幸いです。

>ビジネスチャットのセキュリティリスクと対策方法|ツール選びのコツから安全性を高める使用方法まで紹介

導入事例②株式会社ファイアーキッズ

株式会社ファイアーキッズは、連絡手段の1本化を目的にビジネスチャットツールを導入しました。

導入前は口頭・メール・LINEなどを使用しており、情報が分散されていて認識のずれが生まれることがあったそうです。

また、デジタルに不慣れな社員が多く、新しいツールの導入には慎重にならざるを得ませんでした。

こういった状況を打開しようと、ビジネスチャットツールを導入。

伝達ミスがなくなり、組織間での連携がスムーズになりました。

また、ビジネスチャットの導入を皮切りに、デジタルツールへの抵抗感が一気に風蝕されてDX推進にも成功しました。

そのほかのツールも導入しながらDX化で業務効率をあげていった結果、売り上げが12倍にまで伸びたそうです。

>株式会社ファイアーキッズの事例を見てみる

なお、ビジネスチャットツールの導入によって、コミュニケーションをDX化する効果については以下の記事を参考にしてください。

>DX化では円滑なコミュニケーションが欠かせない|速さ・広さ・深さが段違い

導入事例③コクヨ株式会社

コクヨ株式会社は、業務効率の改善とミスコミュニケーションの防止を目的としてビジネスチャットツールを導入しました。

導入前は帳簿やパソコン、メール等の従来の働き方がメインとなっており、業務効率の悪さを感じていたそうです。

特に日勤と夜勤のスタッフの引き継ぎでは、帳簿を全てチェックする必要があり、手間がかかっていました。

また、案件の規模が大きくなるにつれて、社外の人とのコミュニケーションが増えたことで、認識のずれも増えたことが課題になっていました。

ビジネスチャットを導入してからは、既読未読機能によって伝わっているかがわかり、また社外メンバーともチャット内でやり取りができるようになったそうです。

そのほか、現場で課題解決が必要になった際の対応も大きく変わりました。

従来は稟議をしていたのに対し、ツール導入後は全体に課題を共有しながら担当者に直接相談が可能になりました。

効果検証では、担当者間のコミュニケーションにかかる時間を70%削減に成功したというデータが出たほどです。

>コクヨ株式会社の事例を見てみる

社外とのコミュニケーションで利用するビジネスチャットツールの選び方や、利用時の注意点等は以下の記事で解説しています。

>ビジネスチャットを社外連絡に利用するメリットデメリット|ツール選びのポイントも紹介

導入事例④一般財団法人 日本救護救急財団

日本救護救急財団は、仕事とプライベートの区別ができる連絡手段としてビジネスチャットツールを導入しました。

導入前には、個人SNSで連絡を取り合うことが多く、プライベートと仕事の線引きができていなかったそうです。

そのせいか現場への遅刻も多く発生しており、業務に支障が出ていました。

人によって使用しているSNSが異なり、また登録名が本名でないケースもあり、コミュニケーションに手間がかかっている状態でした。

そこでビジネスチャットを導入し、連絡手段を一本化。

仕事用の連絡手段が確立され、勤怠管理もチャットで行ったところ、遅刻ゼロに成功しました。

また、新しいアルバイトにSNSアカウントを聞いたり、複数のSNSで連絡をとったりする手間もなくなったそうです。

>日本救護救急財団の事例を見てみる

なおビジネスチャットを勤怠管理に使用するメリットデメリットについては、以下の記事で解説しています。

>勤怠連絡をチャットで行って効率アップ|メリットデメリットとさらに活用する3つのコツを紹介

導入事例⑤神戸メリケンパークオリエンタルホテル

神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、電話やメール・紙書類の配布に変わるスピーディーな連絡手段としてビジネスチャットツールを導入しました。

チャットの導入によってリアルタイムで情報共有ができるようになり、イレギュラーな対応が必要なケースもスムーズな対応が可能になりました。

また、今後は業務を自動化できるRPAツールとビジネスチャットツールの連携を検討しているそうです。

指示書の作成からビジネスチャットで共有するまでの業務を自動化することで、以下2つの効果を期待できると試算しています。

 

  • ・毎日1時間のルーティン作業を削減
  • ・80%のペーパーレス化

チャットツールの導入によって、コミュニケーションの改善だけでなく、業務効率化やペーパーレス化まで進めていけるのがわかる成功事例と言えるでしょう。

>神戸メリケンパークオリエンタルホテルの事例を見てみる

導入事例⑥株式会社ラデックス

株式会社ラデックスは、日常の些細な連絡を効率化するためにビジネスチャットツールを導入しました。

メールでは相談しづらいと感じる状況を解決し、現場の課題解決がよりスムーズにできるようになりました。

また、新型コロナウイルスが広まったのをきっかけに、ビジネスチャットツールも活用しながらテレワークを推進。

テレワークをしている人はゼロの状態から、9割の社員がテレワークをするまでになりました。

チャットを活用して体温の報告をしつつ、テレワークで非対面で業務を進めるなど、コロナ対策にも役立ったそうです。

今後、ウイルスの流行によるパンデミックが起きても、同様の対応ができる状態が整いました。

>株式会社ラデックスの事例を見てみる

テレワークではビジネスチャットツールのように、遠隔でリアルタイムにやりとりできるツールの利用が欠かせません。

以下記事では、ビジネスチャットツールを使用してテレワークの業務効率アップをする方法を解説しているので、併せてご覧ください。

>ビジネスチャットがテレワークに欠かせない理由|業務効率を上げる活用方法も紹介

導入事例⑦箱根水道パートナーズ株式会社

箱根水道パートナーズ株式会社は、複数人での相互コミュニケーションをするためにビジネスチャットツールを導入。

水漏れなど緊急の対応が必要な現場では、顧客への対応だ気でなく関係者への連絡も求められますが、電話では関係者への連絡に時間がかかっている状態でした。

そこでビジネスチャットを導入し、顧客対応をしつつ関係者への連絡を同時並行で行えるようにしました。

誰でも使えることをコンセプトに設計された「InCircle」だからこそ、緊急時の対応でも導入直後からミスなく情報共有ができたそうです。

また、日本製のツールでセキュリティの国際規格も取得しており、安心して使えたのも導入を決めたポイントでした。

そのほか、API連携によって、チャット内で水漏れ箇所を地図上に表示させる機能も活用しており、現場への急行もより迅速にできるようになりました。

>箱根水道パートナーズ株式会社の事例を見てみる

ビジネスチャット導入のメリット

今ではさまざまな職場において必須のコミュニケーションツールとなりつつあるビジネスチャット。メールよりも簡単にメッセージのやりとりができる手軽さや、時間と場所に関係なく情報共有ができるリアルタイム性などがそのメリットとして知られています。

ですが、ビジネスチャットの利便性はそれだけではありません。実際に導入した企業からは、情報共有に関するメリットのほかにもさまざまな課題の解決に効果を実感したという声が多く聞こえます。

実際の導入事例から、ビジネスチャットを使って良かった点についてまとめました。

メリット①情報の見落としを予防できる

テキストでのメッセージ交換のすべてがメールという状況では、大事な情報が埋もれて見落としてしまうことがしばしばあります。

重要度や緊急性にかかわらず、同じメールボックスに蓄積してしまうからです。

チャットならプロジェクトごと、送信者ごとに1つのスレッドとして集まっています。

それまでにやりとりしたメッセージの履歴を確認しやすくなり、情報の整理がしやすくなります。

素早く必要な情報を取り出すことができ、作業や対応の漏れがなくなることで業務効率の向上を図ることができます。

メリット②誤送信しにくい

メールの失敗でありがちなのが、間違った人へ送ってしまう誤送信。情報漏えいに直結する誤送信の防止は、企業にとって重要な課題といえるでしょう。

メールの場合は社内宛のものと社外宛のものを区別なく、同じメーラーで送受信します。

そのため、社内での誤送信であれば良いですが、社内向けのメールを社外に送ってしまう、あるいは取引先へのメールを別の取引先に送ってしまうなどの誤送信がありえます。

メールでは本文ごとに宛先となるメールアドレスを直接打ち込む、もしくは選択するので、送信先を間違えやすいのです。

ビジネスチャットはあらかじめ連絡先に登録されているユーザーにだけ送信でき、送信先ごとにスレッドができます。

宛先を間違えにくい仕様なので、誤送信の防止に効果的といわれています。

メリット③投稿したメッセージが削除できる

ビジネスチャットが誤送信による情報流出を防止できる理由がもう1つ、送信したメッセージを削除できるという点にあります。

メールは送信すれば相手の元へ届きます。チャットであってもコンシューマー向けのLINEでは、送信したメッセージは自分の画面から削除できても、相手の画面までは操作できません。

送り先や内容を間違えたメッセージはそのまま受信者の手元に残ってしまうのです。

InCircleなどのビジネスチャットであれば送信したメッセージを相手側のスレッドからも削除ができるので、万が一誤送信してしまった場合でも対処できます。

誤送信の対策に効果的ですし、先に送っていた情報に変更があった場合、過去のメッセージは削除して最新の情報を送ることで、混乱を避けることにもつながります。

メリット④チャットツールをプライベートと分けられる

自社にビジネスチャットツールが導入されていない場合、社員がプライベートで利用しているLINEなどのチャットツールで業務連絡をとりあってしまうという事態が多く見受けられます。

そのため退社後や週末など、業務時間外でも仕事上の連絡が入ったり、プライベートの会話と仕事上の連絡が混在したりします。

これでは社員に負担がかかりすぎてしまうのです。ビジネスチャットを導入することで、仕事上の連絡に個人のLINEを使わずにすみます。プライベートとビジネスを分けることができ、社員の満足度が高まるようです。

これまでにビジネスチャットを導入した企業からは業務効率化や情報漏えい防止、社員の満足度上昇などを実感したという声が多く見受けられました。

ビジネスチャットは「ただのメッセージツール」ではなく、さまざまな効果が期待できる画期的なツールだといえるでしょう。

ビジネスチャットを導入する際の注意点

ビジネスチャットを導入する際には、以下3点について対策をしておきましょう。

 

  1. ①情報の見落としをしない
  2. ②不要なコミュニケーションをしない
  3. ③メールとの使い分けを明文化しておく

注意点①情報の見落としをしない

ビジネスチャットでコミュニケーションが活性化することで、メッセージが増えると見落としが発生しやすくなります。

チャットでは短文のやり取りを繰り返すことも多く、特に複数人が発言するグループチャットでは見落としに注意が必要です。

リアルタイムで話し合いをするときなどは、話の途中で少し席を外すだけでメッセージが膨大になり、追いつこうと焦るあまり見落としてしまうこともあります。

 

  • ・リアルタイムでの話し合いではなるべく席を外さないようにする
  • ・後から追いかける時も焦らず一つずつメッセージを確認するようにする
  • ・話し合い後には重要事項を1つのメッセージにまとめて共有し共通認識を作る

これらの対策が有効です。

注意点②不要なコミュニケーションをしない

チャットは気軽に使えるがゆえに、不要なコミュニケーションが増えてしまい、逆に効率が下がってしまうことがあります。

 

  • ・雑談メッセージの通知が多く業務に集中できない
  • ・グループチャットで全員が「了解です」と返信し通知が多くなりすぎる
  • ・「了解です」に「よろしくお願いします」と中身のないメッセージをしてしまう

こういった事態を防ぐためにも、以下の対策をしておきましょう。

 

  • ・雑談専用ルームを作り、利用時間を定めたり通知オフ設定をしたりしておく
  • ・簡単な返信はスタンプやリアクション等で代用し通知を減らす
  • ・「不参加の人だけ連絡」などグループチャットでの通知を減らす工夫をする

注意点③メールとの使い分けを明文化しておく

ビジネスチャットとメールの使い分け方を明文化しておきましょう。

使い分け方が明文化されていないと、情報が分散して管理が難しくなったり、チャットが社内に浸透しなかったりしてしまうからです。

使い分け方の一例を紹介しておきますので、参考にしてみてください。

 

  • ・社内はチャット、社外はメール
  • ・気軽な連絡はチャット、重要書類や契約についてはメール
  • ・複数人はチャット、1対1はメール

 

まとめ|導入事例を参考にビジネスチャットの活用を検討しよう

 

ビジネスチャットは、業務効率化やペーパーレス化などの目的で導入されます。

ただ、業種業態や企業規模・既存のシステムによって、活用方法が異なります。

導入すれば現場の課題が解決するというわけではなく、現場の業務にうまく組み込む必要があるのです。

本記事ではビジネスチャット導入の成功事例を紹介しましたので、自社の状況と照らし合わせながら、どのように導入したら良いのかを検討してみてください。

また、以下記事ではビジネスチャットの導入でありがちな失敗例と、その対策方法をまとめています。

成功方法は複数ありますが、失敗するケースは限られています。よくある失敗例も参考にしながら、ビジネスチャットの導入を成功させる道を模索してみてください。

>ビジネスチャットの導入に失敗しない方法|ありがちな失敗から逆算して対策しよう

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