インサイドセールスとは|導入のメリットデメリット・注目されている理由も紹介
「普通の営業と何が違うの?」
「導入するメリットは?」
以上のように感じる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、インサイドセールスについて網羅的に解説していきます。
インサイドセールスがどのような営業手法なのか、導入するメリットデメリット、注目され始めた背景などにも触れていきます。
言葉の意味を知りたい方や導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
【この記事の内容】
- インサイドセールスとは
- インサイドセールスの役割とは
- インサイドセールスと従来の営業の違いとは
- インサイドセールスが注目され始めた理由とは
- インサイドセールスを導入するメリットとは
- インサイドセールスのメリット①多くの時間を顧客対応に割ける
- インサイドセールスのメリット②人件費の削減につながる
- インサイドセールスのメリット③人手不足の問題を解消できる
- インサイドセールスのメリット④商談の成約率が高まる
- インサイドセールスのメリット⑤営業ノウハウが貯まる
- インサイドセールスを導入するデメリットとは
- インサイドセールスのデメリット①信頼を得にくくなる
- インサイドセールスのデメリット②商材によっては不向きである
- インサイドセールスのデメリット③社内改革が必要になる
- インサイドセールスのやり方
- まとめ|インサイドセールスとは何かを理解した上で導入を検討しよう
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、電話やメールなどの非対面での手法を使って顧客にアプローチする営業方法です。
より詳しい内容見ていくために以下3点について紹介していきます。
- インサイドセールスの役割
- インサイドセールスと従来の営業の違い
- インサイドセールスが注目され始めた理由
インサイドセールスの役割とは
インサイドセールスの主な役割はリードナーチャリングです。
リードナーチャリングとは顧客(リード)の育成のことであり、見込みの低い顧客にアプローチして見込みを高めていくことです。
見込みが高まった顧客については営業担当に引き継いで、商談を行うことによって高い成約率を実現できます。
通常の営業訪問営業などでの成果がなかなか出ない、営業効率が悪いと感じている場合にはインサイドセールスの導入がおすすめです。
インサイドセールスと従来の営業の違いとは
インサイドセールスと従来の営業の最も大きな違いは、営業プロセスを分担することにあります。
通常の営業(フィールドセールス)では、アポイント獲得から契約まで1人の担当者が営業するのが通常です。
しかし、インサイドセールスを行う場合にはリードの獲得など、営業プロセスの初期段階における部分をインサイドセールスが担当し、その後に営業担当に引き継ぐという形をとります。
分担の仕方が複数ありますが、分業することによって営業効率のアップや成約率アップにつながります。
インサイドセールスが注目され始めた理由とは
インサイドセールスは昔からある手法ではありますか、近年とくに注目が集まっています。
注目され始めた理由としては感染症の流行が挙げられます。
感染症のリスクを避けようとする心理が働き、人と対面することを避ける人が増えているのです。
そのため、直接会って商談を行う従来の営業では成果をあげにくくなっています。
売り上げを維持するために非対面で行えるインサイドセールスに注目する企業が増えているのです。
感染症の流行によって売り上げが落ちている場合や、新たな販路を確保したい場合にはインサイドセールスを導入するとよいでしょう。
インサイドセールスを導入するメリットとは
ここまででインサイドセールスの基本的な知識を紹介しました。
とは言え、「自社に導入する必要があるのか?」と疑問を感じている方もいるかもしれません。
導入が必要かどうかを判断するためには、インサイドセールスのメリットデメリットを把握する必要があります。
まずはメリットから見ていきましょう。
インサイドセールスを導入するメリットは以下5つがあります。
- 多くの時間を顧客対応に割ける
- 人件費の削減につながる
- 人手不足の問題を解消できる
- 商談の成約率が高まる
- 営業ノウハウが貯まる
インサイドセールスのメリット①多くの時間を顧客対応に割ける
インサイドセールスでは電話やメールなどを活用するため、移動時間が不要になります。
従来であれば移動に費やしていた時間も顧客対応に充てられるようになり、結果として営業成果も出しやすくなります。
遠方の顧客を抱えていたり、広い範囲に顧客がいたりする場合には、インサイドセールスを導入することで顧客対応に割ける時間が劇的に増えるでしょう。
時間が増えれば営業1人あたりが抱える案件数も増やせます。
仮に成約率が今と変わらなくても、案件数が増えれば増えるほど成約数もアップするため売上の確保にもつながりますよ。
インサイドセールスのメリット②人件費の削減につながる
インサイドセールスを導入すると、以下2つの理由から人件費の削減につながります。
- 営業1人あたりの成約数が増え、少ない社員数でも売上を維持できるから
- 移動が不要になり、交通費がかからなくなるから
コスト削減ができるので、売上が伸びなくても確保できる予算が増えて経営が安定しやすくなりますよ。
コスト削減に悩んでいる場合や、経営の安定性をアップさせたい場合にはインサイドセールスを導入するとよいでしょう。
インサイドセールスのメリット③人手不足の問題を解消できる
インサイドセールスを導入すると人手不足の解消につながります。
顧客対応に割ける時間がアップし、少ない人数でも売上を確保できるからです。
「募集しても人材が集まらない」「常に人手不足で1人あたりの仕事量が多い」といった状況から抜け出すきっかけになりますよ。
また、営業効率が上がって営業職の負担が軽減されるので、営業職の離職率を抑える効果も期待できます。
「営業職がすぐにやめてしまう」という悩みも解決できるのです。
インサイドセールスを導入することで、少数精鋭の営業チームを実現して人手不足を解消していきましょう。
インサイドセールスのメリット④商談の成約率が高まる
インサイドセールスでは見込みの低い顧客に対して、定期的にアプローチして見込みアップを狙います。
見込みが十分にアップした顧客を営業担当者に回すことで、商談の成約率が高まりますよ。
成約率が高まると商談にかかる準備の時間や移動時間・コストが削減でき、営業効率がアップするでしょう。
商談を行う営業職としても、うまくいく確率が上がることでモチベーションの維持がしやすくなります。
結果として働きがいを感じやすくなり、離職を防いだり社内の雰囲気が良くなったりする効果も得られます。
成約率の低さや離職率の高さに課題を抱えているのであれば、インサイドセールスの導入を検討してみてくださいね。
インサイドセールスのメリット⑤営業ノウハウが貯まる
インサイドセールスでは営業プロセスを分業するので、営業ノウハウが営業職ではなく会社にたまります。
会社にノウハウがたまることで属人化を防げるため、営業職が休んだり退職したりした場合でも売上の維持がしやすくなりますよ。
営業職が離職するたびに売上が下がっている場合や、新人教育でうまくノウハウを伝えられていない場合には、インサイドセールスを導入して営業ノウハウを蓄積していきましょう。
インサイドセールスを導入するデメリットとは
魅力的なメリットがあるインサイドセールスですが、当然、デメリットもあります。
デメリットを把握しておくことで、自社にとってインサイドセールスを導入すべきなのかがより判断しやすくなるでしょう。
また、事前に知っておけば対策ができるので「うまく導入して高い効果を得たい」という場合にもぜひ確認しておいてくださいね。
インサイドセールスを導入するデメリットは以下3つが挙げられます。
- 信頼を得にくくなる
- 商材によっては不向きである
- 社内改革が必要になる
インサイドセールスのデメリット①信頼を得にくくなる
インサイドセールスは非対面で行うため、対面で行う営業よりも信頼を得にくい場合があります。
非対面は対面と比べて相手の雰囲気がわかりにくく、顧客が不安や不信感をもつ可能性があるのです。
対策としては、オンライン商談などを活用して相手と顔を合わせて話をするのが有効でしょう。
顔が見えることで表情や身振り手振りから営業職の雰囲気が伝わって、顧客が安心しやすくなります。
営業職側も顧客の顔を見ることでニーズを汲み取りやすく、通常の営業と変わらない感覚で対応できますよ。
インサイドセールスのデメリット②商材によっては不向きである
商材の特性によってはインサイドセールスが適さない場合があります。
たとえば、手触りや軽さなどの「実際に手にもたないとわからないこと」が売りの場合には、インサイドセールスでは魅力を伝えきれないでしょう。
展示会を開いて実物に触ってもらう機会を作るなどの工夫が必要です。
また、単価が安い商材についてもインサイドセールスには不向きです。
インサイドセールスでは見込み率を高めるために、同じ顧客に対して複数回アプローチします。
移動時間を短縮できるとはいえ、時間をかけて見込み率を高めていくとなると人件費もかかります。
単価の安い商材では仮に成約できたとしても、売上が営業にかけたコストに見合わなくなってしまうでしょう。
自社が扱っている商材がインサイドセールスに適しているのかどうかを確認してみてくださいね。
インサイドセールスのデメリット③社内改革が必要になる
インサイドセールスを導入すると営業プロセスを分業することになるため、社内改革が必要です。
どのように分業をするのかを決めたり、営業方法を社員に伝えたりなどを行うのです。
導入直後は社員が戸惑う可能性もあるため、社員の質問に答えられるよう入念な準備をしましょう。
手間がかかるので、現在の業務のみで手一杯の場合には難しいかもしれません。
インサイドセールスのやり方
メリットデメリットを踏まえた上で、インサイドセールスの導入を検討している方もいるでしょう。
実際に導入する場合には以下4ステップで行います。
- 導入範囲とKPIを決める
- 責任者や配属する人材を決める
- シナリオを設計する
- 運用しながら改善をくりかえす
以上4ステップをしっかり行うことで、導入後の混乱を最小限に抑えられます。
まとめ|インサイドセールスとは何かを理解した上で導入を検討しよう
インサイドセールスについて紹介しました。
インサイドセールスは効率アップやコスト削減などのメリットがありますが、導入には時間がかかります。
一時的ではありますが、社員にも負担がかかるので導入するかどうかの判断は慎重に行いましょう。
記事中ではインサイドセールスのメリットデメリットを紹介しましたので、自社の目指したいことと照らし合わせて、導入するべきかどうかを判断してみてくださいね。